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Cafetalk Tutor's Column

中村勇太 講師のコラム

練習はどんな時間?

2018年8月23日

この夏は生徒さんのコンクールの吉報もあったり、思わぬ成長を見せてくれる子もいたり、充実したレッスンが多くあったように思います。

さて、練習というのは毎日しなければいけないものですが、どうすることを練習というでしょうか?

音を出していたら練習でしょうか?
曲を弾いていたら練習でしょうか?
音階を弾いてたら練習でしょうか?

仮に、自分が思うように弾ける、ようにするのが練習だとすると、 
まず、自分の左手も右手も、音程も、ヴィヴラートも、緊張感も...あれもこれも環境以外の全部をコントロールできるように管理する時間、だと思います。

できないテクニックがあるときも、
理解できていない、イメージがない、慣れていない、それまでの弾き方の修正が必要、など
いろんな原因があります。

これが自分でピンとこないからこそレッスンをうけるんですが、まったくなにもしないでいるとレッスンもツルツルのものに水をかけるのと同じです。

間違ってもいいから色々自分なりに考えてスポンジのように穴だらけになっていてはじめてレッスンの内容が吸収できます。

どう弾きたいかイメージがない、まだ考えてない、という人はその手前にもうすこしやることがあると思いますが...
 
他の人と演奏する機会がある時に「一緒に弾きたい!」と思ってもらえる演奏が一番魅力的です。
間違っても共演者を振り回してはいけません。

共演者が「一緒に弾きたい」と主体的に関わってくれることと、
共演者が「弾きにくいなぁ、わがままだなぁ」と受動的に関わってくれることは
もう、全然違います。

どのパートが欠けても成り立たないのがその曲です。
無伴奏ですら、自分の中に何人かいるんですからね。

どう弾くか、自分が何者か?というのが練習の時に一番難しいことかもしれません。
どう弾くべきかは楽譜に書いてありますが、それだけじゃないですよね。
どう読むか、という問題があります。

いま、多くの生徒さんがその精度をあげる必要を感じていると思います。

時間のある夏休み、一流のヴァイオリニストの刺激的な録音や録画に親しんで、憧れる演奏に出会えますように。

本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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