【3】 自分を知る… の中で、「いろいろな自分達」 を 「ジョハリの窓」 に分類して表す… と書きました。
今回は、この 「ジョハリの窓」 についてです。
ジョハリの窓とは、自分/他人を2つの軸にして、それぞれが、知っている/知らない として、
合計4つの「窓」 に、自分に分類します。
簡単な図にしていますので、そちらをご覧ください。
①自分も、他人も知っている 「自分」 = 開放された窓(自分)
②自分は知らないが、他人は知っている 「自分」 = 盲目の窓(自分)
③自分は知っているが、他人は知らない 「自分」 = 秘密の窓(自分)
④自分も、他人も知らない 「自分」 = 未知の窓(自分)
この4つに分類します。 もちろん、全て 「自分」 です。
ここで、他人とのコミュニケーションの場面を考えてみます。
他人と摩擦がおこり、問題になりやすいのは、②と③ の領域です。
自分はこう思っているのに、どうして分ってくれないの? とか、
どうしてあの人は、私にこんなことを言ってくるの? とか、
もう少し、私の言うことを聞いてくれないかな… とか。。。
こんな気持ちは、日常によくある話ですね。
では、こんな他人との摩擦やすれ違いは、どう解消/解決していけばいいでしょう。
1つの答えは、【① 開放された自分】 の領域を広げていくことです。
つまり、自分自身のことをもっと知り、他人に自分のことをを知ってもらう、ということです。
もう一度、図をご覧ください。
一つは、【② 盲目の自分】 を減らすことです。これには、フィードバックを使います。
第三者に自分のある部分を指摘してもらって、それを受け入れることです。
なかなか素直に受け入れられないこともありますが、
それでも、徐々に自己理解を深めると、
不思議と、相手に対する自分の言動や態度に変化が現れます。
もう一つは、【③ 秘密の自分】 を減らすことです。これを自己開示と言います。
自己開示は、どこまでオープンにして良いか、いつオープンするかが大切です。
初対面の人に、家庭の事情なんて、普通は話しませんよね。
開示するタイミングと内容を良く吟味した上で、自分をオープンします。
すると相手は、自分に対する理解を深めてくれ、言動や態度が変化します。
また、自己開示には返報性の原理が働き、
「ここまで話してくれるなら、私もお返しに、自分のことも話そうかな…」 という気持ちにさせ、
相手のことを知るきっかけにもなります。
これを繰り返すことによって、他人とのコミュニケーションの摩擦を減らすことができます。
いかがでしょうか?
【① 開放された自分】 を広げていくのは、一人では難しい場面もあります。
特に、【② 盲目の自分】 を知るのは、辛い体験になることもあります。
このような場面でも、みなさんに寄添い、支援することが、カウンセラーの役目でもあります。
ぜひ、カウンセラーとの会話の中から、たくさんの 「自分」 を見つけ、
自分らしく、活き活きとした日常を送っていただくことを願っています。