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Cafetalk Tutor's Column

Tutor Ayaka Yoshikawa 's Column

#1 和音を綺麗に響かせるコツ 〜二和音編〜

Jan 12, 2021


和音を見ると「綺麗に鳴らせるかな…」と不安になっていませんか?
今日は和音(重音)を綺麗に響かせるコツをまとめるので、心当たりのある方は是非参考にしてみて下さい!


まず、「和音」と一言で言っても、ヴァイオリンで弾ける和音には3種類あります。
  • 2つの音で成る二和音(譜例1 1小節目3拍目、2小節目全音符等) 
  • 3つの音で成る三和音(1小節目1拍目) 
  • 4つの和音で成る四和音(4小節目1拍目)  



譜例1 出典:バイオリン練習曲 カイザー1, 7番, P.10, 全音楽譜出版社


今回まとめる、二和音のポイントは次の3つです!


  1. 2つの弦に同じ量の弓の毛が付いているか
  2. 左の抑える指が正しい音程押さえられているか 
  3. 左手は適切な加減押さえられているか 


1つ目のポイントは、弓の毛の分量です。

まずは開放弦で2つの弦に同じ量の弓の毛を乗せて、バランスよく響かせる練習をしましょう。
このバランスが取れていないと、左手が正しい音程を押さえていても、綺麗に響いてくれません!
(もちろん、特定の声部を聴かせたかったり、和音の構成音の違いから、片方の音を強調したい場合、意図的に弓の分量を変える事はあります。)






2つ目のポイントは、左手を正しい音程で抑えること。

この「正しい音程」ですが、実はここが和音の難しいところでもあります。
例えば弾きたい和音の1つ1つの音をピアノで合わせ、一緒に和音として弾いても、それが綺麗に響くとは限りません!
これは、ピアノが平均律で調律されているのに対し、ヴァイオリンはピタゴラス音律で弾くのに適した楽器だからです。
この事を知っているだけでも、和音の正しい音程を取る事は少し楽になると思います。


なんだか難しい事を書いてしまいましたが、まずはとにかくの自分の耳でよく聴いてみましょう
心地よく共鳴しているか判断するポイントは『倍音』です。
正しい音程でよく共鳴しあっている時は、沢山の倍音がなります。
逆に音程がハマっていない時には、『うなり』が邪魔してしまい、倍音が聴こえずらくなってしまいます。


そして最後のポイントは、左指を適切な加減で抑えることです。

奏者やその時々によっても違うと思うので、「強めに押さえてください」「緩く押さえてください」とは言えませんが、強すぎず、緩すぎず、適切な加減押さえられているかをチェックしましょう。
もし、どの位が適切なのかわからない場合は、わざと強く握ったり、わざとフラジオレットに近いくらい緩く抑えて、そこから適切な加減を見つけていきましょう。





以上3つが二和音を弾く時のポイントです。
和音は誰もが悩んだことのあるテクニックだと思いますが(もちろん私も沢山試行錯誤してきましたし、今も研究中です!)、まずは楽器が喜んで響いてくれる感覚を掴んで、和音を弾くのを楽しみましょう!◎


私の拙い文章では、分かりにくい点もあったかもしれません。 更に詳しく知りたい方やご質問等ございましたら、是非お気軽にお問い合わせ下さい!

This column was published by the author in their personal capacity.
The opinions expressed in this column are the author's own and do not reflect the view of Cafetalk.

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