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Cafetalk Tutor's Column

YTS 講師のコラム

自分の人生の中で一番の冒険:YutaTanakaSound

今週のテーマ: 自分の人生の中で一番大きな冒険

2021年2月24日

文字通りの一番の「冒険」と言えば冬のIceland(アイスランド)に行った時のことを思い出します。北極圏に近いIcelandの冬の天気は5分や10分の間に晴天からsnow storm(雪の嵐)に切り替わったりします。Icelandはギザギザの楕円形に近い形をした島なのですが、島の外周を国道が一周りしています。外周距離が約1300kmということで、それほど大きい島では無いですね。北側に車で向かう最中、断崖絶壁キワキワの道を行くのですが、ガードレールも無く、少し間違えば真っ逆さまという状況でした。そんな中、今度は道の舗装が終わって砂利道に変わってしまいました。砂利道の上で車は常に半ドリフト状態でしたがそこからさらに天気が急に変化して雪と雨で視界も悪くなってきました。フォグランプが照らす路肩だけを頼りに半分滑りながら崖の上を走ったのには相当精神力を削られました。結局無事に崖のエリアを抜けることが出来たのですが、無事だったのは運という要素がとても大きかったと思います。今ではもうそんなことできません。

さて文字通りではなくて、精神的な「冒険」ということでは12年前に日本からニューヨークに引っ越すと決めた辺りが一番大きかったと思います。海外に出たいという気持ちは高校生くらいの時からずっとありましたが、大学、就職と進んでゆくうちそれはどんどん現実から遠のいていきました。変化が現れるきっかけは、社会人3年目の時にニューヨークに1週間滞在した時で、いろんな音楽を聴いたり人に出会ったりしてからどうしてもそこで活動したくなりました。実際に渡米するまでの決断を難しくしたのにはもちろん家族や友人との距離が開いてしまうことがありますし、当時していた仕事もやりがいがあって、チームメイトやお客さんととてもいい関係を築いていたからということもありました。日本での音楽活動も充実していたと思います。それでも結局会社を辞めて渡米することに決めて6月に片道切符でJFKに降り立ったのですが、「冒険」という意味ではアメリカに行きたいと思い立ってから実際に渡米すると決めるまでが冒険で、それは全て自分の頭の中で起こっていたように感じます。一度決めてしまってからは周りの人々に多大なるサポートをしてもらってトントンとコトが進んだので、ある意味慣性で動いているような感じでした。

結果的にその決断によって得たものも失ったものも両方沢山ありますが、後悔は有りません。多少のリスクをおかすことは人間にとって悪いものでは無いのだと思います。

本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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