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Cafetalk Tutor's Column

Kanna.K 講師のコラム

思い出深いアシュトン・バレエ『春の声』

今週のテーマ: 春の思い出

2021年3月30日


皆様こんにちは!いかがお過ごしでしょうか?

今週末は私の所属するバレエ団がもう少しで一部活動再開するというニュースが飛び込んできて、嬉しい週末になりました。

その影響でスケジュールが変わってしまい、生徒様にご迷惑をおかけしております。ご理解頂き、ありがとうございます。



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今週の講師コラムテーマは「春の思い出」ということで、春と題名に入ったバレエをご紹介します♪

フレデリック・アシュトン振付の『春の声』
この作品は私が初めて踊ったアシュトン作品であり、私のバレエ人生で一番難しかった・大変だったと言っても過言ではないバレエです。

フレデリック・アシュトンは英国ロイヤルバレエの芸術監督も務めた人物で、代表作は『二羽の鳩』、『ラ・フィユ・マルガルデ』、『シルヴィア』など。

バレエ『春の声』はヨハン・シュトラウスの有名なワルツ曲に乗せた軽やかで華やかなバレエです。元々はシュトラウスのオペレッタ「こうもり」の一部(ディベルティスメント)として振り付けられましたが、現在はバレエのガラコンサートなどでも人気の演目となっています。

メイン写真にもある通り、この作品はとてもとてもリフトが多く、男性ダンサーにとって負担の大きいバレエ。
この写真のリフト、英語ではtorch(トーチ)と呼ばれるリフトで始まり、このリフトで終わります。
最後、へとへとの所にこのリフトを上げるのが大変なんですよね泣
しかもこのリフトで舞台を縦断するのです!
リハーサル初期は上にいる私も結構怖かったです笑

他にも様々なリフトが入っていて、しかも全てのリフトがよいしょっと上げる準備する時間のあるタイプではなくて、すっと軽く上げるタイプのリフトです。
わかりづらくてすみません、言葉で説明するの難しいです笑
『春の声』(ロイヤルバレエ)
とても可愛らしくてさらっと見れる短い作品ですので、是非見てみて下さい。

『春の声』を踊ったのは去年の2月。
一年前のことですが、本当に良い意味で自分を追い詰めてくれた作品で、また、コロナ禍に陥る前の最後の劇場での公演になりました。

あまりバレエを知らない人は驚くかもしれませんが、バレエ作品にも著作権というものがあり、著作権がまだ生きている作品は上演に許可が要ります。
例えば、ジョージ・バランシン振付の作品は著作権がまだ生きているので「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」や「ジュエルズ」など、もし上演をしたいとなったらバレエ団は許可を取らないといけないのです。
逆にプティパ作品の「白鳥の湖」、「くるみ割り人形」などはもう著作権はありません。
とても古い作品ですからね。

そして1977年に振り付けられた「春の声」の上演には許可が要り、そのうちの条件の一つがアシュトン作品をよく知るコーチに指導を受けるというものでした。
もちろん他にも色々あったと思うのですが、私はあくまでもダンサーで、踊る以外のことは基本的にはバレエ団の仕事です。

そしてリハーサル初期に教えて頂いたのが、ABT(アメリカン・バレエ・シアター)のリハーサルコーチの方でした。
これは私にとってラッキー過ぎる経験で素晴らしいコーチでした。
ためになることをたくさん、たくさん教えて頂きました。

ということで、リハーサル段階から学びが山ほどあった作品で、とても思い出深い春のバレエです。




↓リハーサルより





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皆様が思い浮かぶ春のバレエと言えば何でしょうか?
私はやはり春はお花が咲き零れるイメージがあるので、『薔薇の精』(フォーキン振付)なんかも春っぽいなと思います。
『シンデレラ』にも春夏秋冬のディベルティスメントがありますね。
また、バレエではないですが、ベートーベンのヴァイオリンソナタにも「春」と名付けられた曲があります。
私はあの曲は春をそのまま音楽にしたようで、とても好きです。
春の喜びと儚さの両方を感じるような気がします。

私は春に日本にいることがまずないので、桜を見る機会があまりないのですが、日本にお住まいの皆様は存分にお花見を楽しんでくださいね。
まだまだコロナが心配ですので、桜を見ながらの飲食は避けた方が良いのではないかと思いますが、お散歩がてら近所の桜を見に行くくらいがいいのかもしれませんね。
私も歩いていける所に桜があればいいのですが、、、

どうぞ皆様お身体に気をつけて、今週も楽しくレッスンしましょう♪

Kanna.K

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