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Cafetalk Tutor's Column

JunkoK 講師のコラム

読書感想文について思うこと...子どもの作品より

2021年4月14日

latte&mocha通信 003 4月12日(月)

作文指導というと、避けて通れない読書感想文。
夏休みのたびに悩みの種となっていませんか。
私も夏になると娘たちに「本を読みなさい!(怒)」と読ませて、書かせて…

私の娘たちは、学校の先生方の読書指導のおかげで、学校の図書室によく通っていました。長女も本をよく読む子だったし、二女は学校の図書室の本はほぼ読破したと言っております。
でも、読書感想文は別モノです。
考えたことを作文する作業と、読書を楽しむことはイコールで結べないからです。
・読書前のイメージは?
・どこが共感できた??
・この本から学んだことを自分の生活にどうやって生かす???
…『読書を楽しむ』はどこへ?(笑)「読書感想文」は、読書への親しみどころか、楽しみをも奪いかねません。

在職中には多くの読書感想文を読んできましたが、3つ目の項目(上記箇条書き)まで書かれている作文は、本当にわずかです。(ここまで書かれている作文は入賞します。)
余談ですが、小学校低学年の児童の作文能力は、1年生なら「せんせい、あのね。…」。その1年生にとって感想文がいかに難題であるか…ゆえに『保護者の宿題』となってしまうのだと思います。代行業が話題になるのも納得です。


ここで1点、読書感想文の一部を紹介します。私の娘が小5の時に書いたものです。
娘は、(第一子特有というのでしょうか)女の子の割には口数は少ない方です。
その娘が、わたしと会話をやりとりしながら、「どんなことでもいいから思ったこと・考えたこと」を一つずつ言葉に書き出していき、かなりの時間をかけて仕上げた作文です。
(この作文は、ありがたいことに、某読書作文コンクールに入賞しました。)

―――「かあちゃん取り扱い説明書」を読んで(小5 女子)
 わたしは初めてこの本を見たとき、題名の「かあちゃん取り扱い説明書」とはどういう意味なのか疑問に思いました。かあちゃん?取り扱い?お母さんは「もの」や「商品」ではないのに…。少し変だと思ったけれど、いろいろ想像しているうちに読んでみたくなりました。
 この本の主人公哲哉は、毎日かあちゃんにガミガミ言われていて、うんざりしていました。ある日哲哉は、(かあちゃんに怒られずにすむ方法を考えよう)とかあちゃんの取り扱い説明書を作ることにしました。わたしも、特に今は夏休みなので、母にガミガミ言われることがあります。けれど、説明書を作ろうとまで考えたことはありませんでした。(略)
 この本の中で一番心に残った場面は、哲哉が、かあちゃんの大切にしていたゴブレットを割ってしまった場面でした。その時かあちゃんは、
「ばかね。泣くことなんてないよ。」
と言いました。大切なものを割ってしまい、(怒られる!)という気持ちと、かあちゃんが大切にしていたことを知っていたから(ごめんなさい)という気持ちが混ざって、涙が出たのだと思いました。いつも怒ってばかりのかあちゃんがやさしいかあちゃんになり、わたしは驚きました。「怒られる」と思った哲哉と、「怒らなかった」かあちゃん。かあちゃんはなぜ怒らなかったのか?それは、割ってしまったことはわざとではなかったからではないかと思いました。
 私は、無意しきのうちに行動の「よい」「わるい」を頭の中で考えて、行動しています。けれど、イライラしていたり、疲れていたりすると、無意しきのうちに「悪い」自分の心が強くなってしまうことがあります。そんな時、私の母はガミガミとこうげきしてきます。この本を読むまでは「怒られるタイミング」なんて考えたことはありませんでしたが、私も、母の取り扱い説明書が作れそうな気がしました。

…(略)この後、「親や先生に怒られる時ってどんな時?」について本人なりに考えたことが書かれています。…
―――――

いつもガミガミ言われている娘が、主人公に共感しながら「かあちゃんが怒る理由」を自分なりの言葉でまとめました。難しい言葉でなくて、自分の言葉で素直に書くことが一番だと思います。それが「物語を楽しんだ」証明となるからです。
作文には型があり、それを学習することで作文の力はぐんと上がります。一方で「頭の中で考えたことを言葉に変換する」作業は、好き嫌いがあります。一般論ですが(私のように)おしゃべりな子はいくらでも長い文章が書けるし、苦にならないのに対して、口数少ない子は苦労しがちです。(男の子が日記の宿題に苦労するという相談もよく聞きます。)
作文スキル・読書を楽しむ想像力。その2点を並行してみがき続ければ、夏休みも怖くないのかもしれません。。

最後に。この作文書き上げた娘は「もう二度と感想文は書かない(怒)」と言い、今に至ります。
声のかけ方も難しいですね。

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ガザニア
色とりどりの花。どの花が好き?と聞いたとき、
自信をもって
「私はこの花が好き!」と答えられる子の作文は、絶対に面白い!と思います。

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