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Cafetalk Tutor's Column

Salon de YOKO 講師的專欄

チーズのトリビア #2 ~牛を飼える場所、飼えない場所~

2021年8月14日

こんにちは!Salon de YOKOです。

さて、今週は、8/16に実施させていただくチーズのライブセミナーに向け、知っていたら楽しい「チーズのトリビア」についてのコラムを書かせていただいています。

第2回目のテーマは、「牛を飼える場所、飼えない場所」

チーズに限った話ではなく、近い地域同士の食べ物や飲み物には共通点があります。

気候風土が似ていること、また、その地域の歴史を互いに共有しているため、結果として食生活や習慣に共通点が生まれるのです。

例えばワインで言えば、原料はぶどう、つまり植物ですから、寒い環境が得意なぶどう、反対に暑さに強いぶどうなど、気候が大きく影響します。近隣の町や村は気候環境が似ていますから、同じぶどうを使ってワインを造っている場合が多いと考えられます。ワインの味わいが似ているということは、郷土料理、相性のいい食材なども似ており、結果として近い地域同士の食生活は似てくるわけです。

では、チーズはどうでしょうか。

これは普段あまりクローズアップされない話ですが、実はチーズの産地によって「牛を飼える場所、飼えない場所」があります。

牛は体の大きい動物で、尚且つチーズを造るとなるとそれなりの頭数が必要です。つまり、牛たちに毎日十分に食べさせるための牧草があることが飼育するための必須条件なんですね。また、牛は平地や緩やかな坂道は移動できますが、急峻な崖などは歩けませんので、地形や環境も問題です。

牛乳製チーズを伝統的に造っている地域を見てみると、例えばカマンベールの産地であるフランス西部は、降雨量が多いため牧草が十分に育ちます。地形的にもノルマンディー地方からブルターニュ地方にかけてなだらかな丘陵地帯がずっと続いているので、安心して牛を飼うことができます。アルプス山脈も牛乳製のハードチーズを多く造っている地域ですが、こちらも牧草が潤沢にあり、山岳地帯とはいっても牛が登れる程度の勾配なので、牛の放牧地として適しています。また、粉チーズでお馴染みのパルミジャーノ・レッジャーノ(パルメザンチーズ)は、北イタリアの広大なパダーナ平野が産地。大河ポー川を擁しているため牧草は豊富ですし、もちろん平地なので牛を飼いやすい環境が整っています。

一方、牧草は生えていても量が十分でなかったり、牛を飼える広さがなかったりするところ、また、急峻で険しい崖に閉ざされ、地域外に出るのが容易ではない場所でも羊が多く飼われています。例えばピレネー山脈を挟んだバスク一帯では、スペイン側、フランス側ともに羊乳製のハードチーズが造られています。噛みしめるほどに深い味わいを感じる素朴なチーズです。中・南部イタリアにはペコリーノ〇〇というチーズが多いですが、これらもすべて羊乳製のチーズ。イタリア半島をアペニン山脈が背骨のように走っている関係で、牛を飼うスペースを得にくいのでしょうね。また気候風土とは別に、国策として古くから毛織物産業のために多くの羊を飼っていたスペインも、羊乳製チーズが多い地域です。

では、山羊は??

酪農家さんいわく、山羊は牧草以外のものも食べてくれるありがたい家畜だそうで、南フランスや南イタリア、スペイン南部など、夏暑く乾燥している牧草の生えない地域で多く飼育されます。この辺りは、ごつごつとした山がちな地形が多いのですが、山羊はほぼ垂直にそびえ立つ崖の斜面なども楽々と駆け上がっていきます。体が小さいため俊敏なのですね。

地形以外が要因で山羊を飼う地域としては、フランスのロワール地方が挙げられるでしょう。8世紀、この地でフランク王国とイスラム軍の「トゥール・ポワティエ間の戦い」が繰り広げられたのですが、敗走したイスラム軍が連れていた山羊を置き去りにして逃げてしまったそうで、その山羊たちが土着したといわれています。ロワール周辺では、ソーヴィニヨン・ブランというぶどうからすっきりとした味わいの白ワインを造っていますが、このワインとロワールの山羊乳製チーズは、とても相性のいい組み合わせとして知られているんですよ!!

このコラムを読んで「チーズ、面白そうだな!」と思ってくださった方、もしご都合がよろしければ8/16
のライブセミナー「チーズの世界へようこそ!」にご参加くださいね!まだまだ絶賛受付中です♪

◆チーズの世界へようこそ! vol.2 ~フレッシュチーズ、おいしく食べて夏バテ予防!~
チーズの世界へようこそ! vol.2 (cafetalk.com)

專欄文章僅代表作者個人觀點,不代表咖啡滔客的立場。

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