簿記3級・珠算3級に何とか合格し
わたしは意気揚々と、夏休みに入った。
”その夏”
わたしには密かな計画があった!
学校で禁止されているアルバイトをする事。当時、わたしは親からお小遣いを貰っていなかった。
日々のお昼代と交通費、その中で少しばかり余るお金が
わたしが自由に使えるもの。
1980年代、まだワープロや英文タイプライターが花形の時代。
わたしは勉強のために、ワープロとタイプライターが欲しくて
家から徒歩5分の遊園地でアルバイトをする事にした。
学校では禁止
人生初めてのアルバイト
その、何だか危険な響きにワクワクした。
しかし、本当の危険はそこから先だった!遊園地でのアルバイトは、わたしと同じような年齢の学生や契約社員が多く
活気があり、学校のサークルのような楽しさがあった。
日給はとてつもなく安かったけれど
一日一日仕事をこなしていくと、日給が少しずつアップしていく。
”働いてお金をいただく”
その初めての体験に、やりがいと充実感で一杯だった。
そして、わたしをアルバイトによりいっそう駆り立てたのが
遊園地内の売店をとりまとめる、店長の存在。
学校と言うフィールドしから知らないわたしにとって
先生や同級生以外で
初めて意識した男性(ひと)。
「たぶん、高校時代このひと
不良だっただろうな…」
そう想える、危険な感じ。
それなのに、妙に律儀で真面目で、優しくて。
気が付けば、そんな危険な香りがする店長に
恋をしていた。
とにかく、傍で一緒に働ければいい…それだけだった。
楽しくて・楽しくて・楽しくて…そして、夏休みが終わろうとしていた。
あぁぁぁぁ ヽ(○≧ω≦)ノ━─━─━!!!!!大量の簿記ワークブックの宿題を
わたしは1ページも
やっていなかった!!!!
これまでの学生時代、夏休み最後の3日間で
父親を動員して
やってきた夏休みの宿題→自慢して言える事ではない!
(よい子のみんなは、真似をしちゃいけないよ!)
しかし! この夏はその父も動員不可!宿題の提出期限は、夏休み明けの登校日から3日後。
わたしは、あろうことか
落ちこぼれ仲間の3人の友人を動員し
ワークブックの中身を埋めていった。
どう見たって、字が違う(꒪ཫ꒪; )ヤバ
しかし「やってません!」とは言うわけにはいかず
暴挙と知りつつも、突っ走るしかなかった。
当然~、担任にはバレバレ、大バレ~
バイトしていた事もバレていた。
特に、お咎めはなかったが
夏休み明けのテストでは、勉強を怠けていた結果が見事に点数に現れた。
これから秋に向かって、簿記と珠算の2級を絶対合格しなければならない。
そして、今後の進路に関わるクラス分けを考えると
ここから、すこしでも良い成績を残さねば…。
夏の恋の代償は…大きかったε-(ーдー)
アルバイト先の店長への恋心を残しながらも
わたしは、また
石から獅子への道を、歩き始めた…続きを読む
松本英子「Squall」(1999)
高校時代の受験期、頭が良い親友の子が言っていたんです。
「恋と勉強は両立出来そうにないから、私、彼と距離を取ることにしたの」
その言葉を聞いた時
「何を言ってるんじゃい! 恋が勉強の励みになるでしょ!」なんて
Toria密かに呟いたんですが…
見事に、わたくし両立出来ず、撃沈した専門学校1年目。
しみじみ、あの親友が言っていた事はホントだったと…。
でも、恋をしたことに
結局、叶わなかった
切ない恋をしたことに…
後悔はありませんでした。
TORIA (o ̄∇ ̄)/
*今月もあります! ワンコイン傾聴サロン↓↓↓