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Cafetalk Tutor's Column

Tutor Keisuke.H 's Column

走れ、正直者。

Aug 4, 2022

今日は小学校の回想から始まる。
 
 
私は小さい頃運動が苦手だった。
走るのが遅く筋肉もない。
体育の評価でAをもらったことは一度もない。
 
それでも、運動会という公開処刑イベントは避けられなかった。
徒競走は最下位。
マラソンも最後尾。
リレーは戦力外だった。
障害物競走でまぐれのメダルを狙う、という感じだった。
 
あれは小5の時の運動会だろうか。
障害物競走が得意な品揃えばかりだった。
網くぐり、ゴミ袋走り、などなど。
今回はメダルが取れそうなラインナップ。
 
ただ、最後に運要素があって、
カードに書かれている色によってゴールへの道が異なった。
青:直進
黃:後ろ向き走り
赤:ぐるぐるバット10回
というのが運命の分岐路だった。
 
「よーいドン」
私は何とかカードまで1着。
カードをめくると色は赤。
「やっちまった!」と思いつつグルグルバット10回。
フラフラのグラグラで最下位ゴール。
 
後で母から
「赤でも3回回ってゴールした人いたよ。
 何で10回回ったの?」
と聞かれた。
私は何て答えたか忘れた。
 
結局、小学校で運動会のメダルは取れなかった。
その時が1番メダルに近かっただろう。
でも、私は後悔していない。
3回回って手に入れたメダルにそこまでの価値を見いだせない。
 
 
私は人を騙すのが下手だ。そして騙すのも嫌だ。
どうも顔に出てしまうらしい。
それでも嘘を言わなければいけないときは仕方がない。
しかし、不必要に嘘ばかりつく人にはなりたくない。
 
騙されてバカを見ても被害者が私だけなら別に良い。
我慢の限界を超えなければ騙されるのも悪くない。
騙されたら騙されたふりをしながらその人を軽蔑する。
 
ただ、私が騙すのは嫌だ。
格好悪くても赤が出たらぐるぐるバット10回回る。
融通がきかないとか賢くないとか言われても、
後で後悔するより気持ちいいじゃないか。
 
「◯◯大学受かりますか?」
なんて聞く受験生が多い。
「聞く時間があったら勉強しろ!」
と答えたい。
(実際にそういう場面はなかった)
 
生徒が意図することはわかる。
背中を押されたいんだ。大丈夫と言って欲しいんだ。
でも、そのとき安心させても後々焦るのは生徒だろう。
一時的に嘘ついて誰が得をするのか?
 
勉強しろ。それしか道がないんだったら。
あなたがやらなかったらいったい誰がやるんだ?

走れ、正直者!

This column was published by the author in their personal capacity.
The opinions expressed in this column are the author's own and do not reflect the view of Cafetalk.

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