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Cafetalk Tutor's Column

Teiko 講師のコラム

オーロラ姫のヴァリエーションを踊る

今週のテーマ: 夏休みどこへ行きましたか?

2022年8月28日

こんにちは、Teikoです(*^-^*)
ひさしぶりのコラムです~

今年は、どこへ出掛けたかな~?
山へも行かず、海にも行かず・・・

そうそう、
今年は、バレエスタジオにたくさん出掛けた夏でした☆

生徒さんとのスタジオレッスンや、
自分自身のレッスンにも。

今年の夏、
なんと20年ぶりくらいに、
オーロラ姫の3幕のヴァリエーションを踊りました(*^-^*)

昔、まだバレエがなんなのかよくわかっていなかった頃、
このオーロラ姫のヴァリエーションを踊る機会をいただいたことがあります。

そのときは、ただ、観る人に印象づけられるように踊ろうと、
可愛く、綺麗に踊りたいと、
そんなことを考えて踊っていただけだったような気がします。

今、この踊りに再び出会って、
先生が、

「幸せがあふれるように踊ってね」

とおっしゃるのを聞いたとき、

あぁ、これは、
100年眠ったお姫さまが夢の中で運命の人に出会い、
奇跡のキスによって目を覚まして、
結婚の祝宴で自らのあふれる喜びを踊る

そういう踊りなのですね♡

ヴァイオリンの弦が痛いほど高く鳴っては震え
ポアントが床の上を確信をもって滑らかに進んでいく

それは、1幕でおそるおそるアンレールを繰り返しては進んでいく
愛らしいローズのヴァリエーションの振付とは似ていてまったく違う

運命の人に出会って目を覚ました
ひとりの女性の幸せを謳歌する踊りなのです☆

難易度から言えば、1幕のローズのヴァリエーションの方が難しく、曲も長い。
全幕の主演のヴァリエーションは、概してそういう傾向があります。

ライモンダなどもそうですが、
長丁場の全幕を通して踊る主役の体力的なことを考慮してか、
また加えて、フェッテのあるパ・ドゥ・ドゥに組み込まれたヴァリエーションを踊らなければならないこともあるためか、
はじめのヴァリエーションに比べて
最終幕の主役のヴァリエーションは難度自体は控えめな振付が多い気がします。

けれど、
内面の成熟度を表現することの
テクニックの難度ではなく、巧さ、というか
深みや洗練を表現することを求められる点において
やはり大変高度な振付であることに変わりはありません。

わたしは個人的に、このヴァリエーションが大変好きです。

はじめて踊ったヴァリエーションだからかもしれないし、

曲そのものの可憐さと振付との気品ある調和、
パの組み合わせが美しいと感じるからかもしれません。

ああ、叶うことならもっとじょうずに踊りたい・・・
何年か前に私の生徒がこのヴァリエーションを踊りましたが、
彼女は私よりじょうずで可愛かったな~

と心のなかで泣き笑いしながら
この素敵なヴァリエーションを踊る喜びを抱きしめた夏でした☆


本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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