養生訓(原文)
人、毎日昼夜(ちゅうや)の間、元気を養ふ事と元気をそこなふ事との、二(に)の多少をくらべ見るべし。
衆人(しゅうじん)は一日の内、気を養ふ事は常にすくなく、気をそこなふ事は常に多し。養生の道は元気を養ふ事のみにて、元気をそこなふ事なかるべし。
もし、養ふ事はすくなく、そこなふ事多く、日々つもりて久しければ、元気へりて病生じ、死にいたる。
この故に衆人(しゅうじん)は病多くして短命なり。
かぎりある元気をもちて、かぎりなき慾をほしゐまゝにするは、あやうし。
意訳
一日にうちで、自分にとって、元気を失うことと、元気が出ることを比べてみましょう。もし、元気を失うことがたくさんあると、将来、病気のもとになります。
気づき
考えてみれば、過労とストレスが続けば、当たり前ですが病気になる確率は高くなると思います。
だからといって、欲にまみれた、だらだらとした人生を過ごすのも、これまた、病気の原因になるはずです。
何事も、バランスが大切かも知れませんね。