こんにちは。
前回、
中学受験 合格者の親御さん(かつ中学以降も成績が安定している親御さん)の共通点1
という記事を書きましたが、その続きから書いていきたいと思います。
合格者の親御さん(かつ中学以降も成績が安定している親御さん)の共通点ということで、主に7点ほど
①親子の距離感が適切
②お子さんの勉強が楽しいという変化に敏感
③親御さんの情緒が安定している
④整理整頓が(ある程度)できている
⑤親御さんが長期的な視点で判断している
⑥加点方式
⑦息抜き上手
をあげていましたが、今日は
⑤親御さんが長期的な視点で判断している
から、かいていきたいと思います。
中学受験も最近はかなり長期化しています。
ですから、まだ先を考えないといけないのか!!と思うかもしれませんが、
中学受験をする上では、広い視野で、中学受験以降の先の先を見据えておくことはかなり大切かと思います。
中学受験以降の中高一貫校生活や大学受験生活、ひいては社会人生活まで考えることができるのは、ご本人様を除いては、親御様以外にいらっしゃらないのではないかというのが、私の最近の見立てです。
というのも、塾等では、目先の受験が全てです。
そのため、中学受験のみに焦点を当てた計画となりがちです。
なので、行き過ぎてしまうこともしばしば、、、。
中学受験だけを、現在の最大目標にしてしまうと、たとえ志望校に合格できたとしても、かなりの確率で反動がきます。
入学先の中高一貫校で「こんなはずじゃなかった、、、」となってしまって立ち直れなかったり、燃え尽き症候群にかかってしまったり。
短期的な中学受験だけの視点で動いてしまうと往々にしてこのような事象が発生しがちです。
しかし、残念ながら、昨今の中学受験事情を取り巻く事情の厳しさからか、どうしても近視眼的な学習になってしまいがちです。
お子様も、どうしても目の前のテストに一喜一憂したり、中学受験までの視点で考えてしまうことがほとんどです。
そんなときは、親御様が、またお子様の持っている短期的な視点以外の視点を持てると、お子様の心が少し楽になる印象があります。
おそらく中学受験をするメリットは、長期的に見て、大学受験であったり、より良い教育環境を求めてだったりする点かと思います。
その中に、短期的に中学受験という選択肢があると考えることで、中学受験に今まで一喜一憂していたのが、少し俯瞰的に眺めらるようになるかと思います。
時として、お子様から相談を受けたときに、お子様に安心感を与えられるかの分かれ道になる気がします。
どうしても塾や学校では目先の結果だけに焦点が行きがちなので、せめて親御様だけは、お子様の先の先を見据えた視点を持っていただければと思います。
行き過ぎてしまっているときの歯止めや、燃え尽き症候群予防、受験生さんのメンタル安定につながってきます。
いい意味で、長期的な視点を持つことが、受験上のメタ認知(客観的な視点)になるのかもしれません。
⑥加点方式、
これは褒め上手と少し関連してくるかもしれません。
基本的に塾のテストも、入試も減点方式です。
その結果、大半の場合、叱られることがほとんどかと思います。
あれもできていない、
これもできていない、
なぜこの問題が解けないんだ、、、、
などなど。
褒めらるケースはほとんどないと言っていいでしょう。
特に中学受験組は。
そのため、お子様は精神的に一杯一杯な印象です。
おそらく、お子様も大半の場合、自分の意思でというよりは、塾に入れられてというケースがほとんどだと思います。
(中には自発的にご自分の意思で中学受験をされる場合もあるので一概には言えませんが)
遊びたい時期で、周りも遊んでいる子たちがいる中で、(おおかたの場合)苦行とも言える中学受験勉強。
お子様も相当、我慢していると思います。
そんな中で、マイナスのことばかりを言われ続けるしんどさは、想像に難くありません。
どんなお子さんにも必ず良いところはあります。
親子間だとどうしても、えっ、そんなところがいいの?と思われるかもしれませんが、第3者から見ると長所だなと思えることも多々あります。
少しずつでいいので、お子さんのいいところを見つけていってください。
何にも思いつかなければ、
「今日頑張って、塾行ったね」
というところからでもいいと思います。
お子さんをよく観察していると、そのお子さんなりに大切にしているところ、頑張っているところも見えてきたりします。
ただ、残念ながら、多くの場合、直近の試験結果に目がいきすぎて、怒る比重が9割くらいになっていることがほとんどなのかなと思います。
褒め9割、言いたいこと1割くらいで十分かなと思います。
そのぐらいの方が、伝えたいことを聞いてくれるような気もします。
(いつもマイナスのことを言っていると、いつものことだと思われて逆に受け流されます。)
ぜひ、褒め上手になってみてください。
お子様を上手に誉めることができると、結構やる気になってくれたりします。
またうまくいかない時でも、「受験やめる」「もう塾行かない」論争に発展しにくいと思います。
少し、褒め上手に話がいってしまいましたが、加点方式、イメージで言うと
「半分水が入ったコップ」のお話でしょうか。
かなり有名なお話なので、説明をしてしまって恐縮なのですが、
コップに半分入った水を見て、
「半分も入っている」と思うか「半分しかない」と思うか。
受験では、どうしても、後者になりがちです。
そして今まで頑張ってきたこと・努力してきたことをスコーンと忘れがちです。
特に調子が悪い時期ほど、そうなりがちです。
そしてどんどんダメ出し。
できれば、今までこれだけやった、これからはこの部分やっていこうという積み上げ方式にしてみると気持ちが焦りにくくなるかなと思います。
そう言う意味では、今まで勉強してきたノートや計算用紙などは捨てずに受験まで残しておくのもいいかもしれません。
意外と、これだけやってきたんだ!と言う視覚的な証になるので、「半分しかない」モードになってきた時に励まされたりします。
この計算用紙の束を天井まで届かせて見せる!と意気込んでいらっしゃったケースもあったので、結構おすすめです。笑
⑦息抜き上手
受験はかなりの長丁場かつ、量がかなりあるので、息抜きも大切です。
受験勉強だけだと、どうしても息が詰まってしまう時があるので、(小6直前期は厳しいかもしれませんが)可能であれば、受験勉強以外のこともたまにはされることをお勧めします。
旅行に行ってもいいですし、近所をぶらぶらお散歩でも構いません。
今まで習ってたスポーツを気分転換にやってみてもいいしですし、趣味でもなんでも構いません。
受験というと、一途に勉強がいい印象も受けますが、息抜きをしながらの方が、プッツンこない(急に受験やめるとなったり、燃え尽きにかかることがない)気がしています。
上手に息抜きされているなと思う場合は、親御さんが定期的に外に連れ出されている印象です。
もし、少しお子さんが疲れているなと思った時は、思い切って外に連れ出してあげるのも一つの手です。
あと、息抜き上手と少し関連して、
受験は、出された課題を全部するより、いるところいらないところを取捨選択も大事です。
近年出される課題量は、かなり多いです。
そしてそれがもはやスタンダードになっています。
スタンダードになってしまっているが故に、それを普通と思ってしまうと、課題・宿題だけで押しつぶされてしまいます。
最低限こなさないといけないところ、そうではないところをはっきり見極めることも、自由時間を捻出するためには必要になってきます。
できそうなところを少しずつ取り入れていただけると、もしかすると、中学受験の勉強が好転していくかもしれません。
受験、長丁場ですが、少しずつ前に進んでいきましょう。