Thumbnail Image

一句鑑賞

Hiromi.O

ふる里を遠くにおきて秋の蝉
 
蝉は実にたくさんの季語の種類を持ち夏の風物詩であるが
法師蝉や蜩などは秋の季語である
蝉は数年間を幼虫のまま土の中で過ごし
成虫になって地上で過ごす期間は1週間から数週間
蝉の初鳴きを聞くと
あぁ、今年も夏が来たんだな 
と実感する
夏の暑さに負けることなく力一杯
短い命の尽きるまで全力を振り絞って鳴き続ける
秋の蝉が
離れたふる里を遠くに鳴いているようだと言い
まずその感性に感心する
そして
作者がふる里で聞いた蝉の声を重ねているのである
ふる里が恋しいという気持ちを強く感じさせ
「秋の蝉」でさびしさが伝わる
なつかしさを感じさせる鮮やかな声が聞こえて来る句である
蝉の声はミンミン蝉だろうか  Hiromi.O

2023年8月 句友の百合子さんの句鑑賞

Added to Saved

This column was published by the author in their personal capacity.
The opinions expressed in this column are the author's own and do not reflect the view of Cafetalk.

Comments (0)

Login to Comment Log in »

from:

in:

Categorie insegnate

Language Fluency

Giapponese   Madrelingua
Francese   Conversazione quotidiana

Le rubriche di Hiromi.O più lette

  • Haiku

    糸瓜忌

     正岡子規(まさおかしき)辞世の句 9月19日が命日で、「子規忌」「糸瓜忌へちまき」と呼ばれる。 亡くなる前日に詠んだ俳句は すべて糸瓜を詠んだもの 糸瓜からとれる水は、痰を切る薬として使われてい...

    Hiromi.O

    Hiromi.O

    0
    2314
    Aug 26, 2022
  • Haiku

    文化芸術の秋

    先日の月例の俳句会のレポートより 館内にはじまりを告げるアナウンスが流れ、教室に皆様集まり、台風の無事を確認しあいました。   白板に書かれている本日の席題は 台風 台風の句を最低1句入れて5...

    Hiromi.O

    Hiromi.O

    0
    2303
    Sep 24, 2022
  • Haiku

    あけましておめでとうございます

    初日の出今年はあちらこちらで初日の出を見ることが出来た様子でした。散歩に出ると、初日(元日の太陽)はギラギラして、快晴のお天気でした。昨日までの太陽と同じですが、年が改まった感懐が伴うため、清く...

    Hiromi.O

    Hiromi.O

    0
    2210
    Jan 4, 2023
  • Haiku

    ワンポイントレッスン ゼロからの俳句

    俳句づくりの第一歩まず自分の気持ちを声に出して言ってみる「今日のごはんはうまかった」そこに季語の単語をつけて5・7・5のリズムに整える朝顔や 今日のごはんが うまかった気持ちがいいでしょう!写真...

    Hiromi.O

    Hiromi.O

    0
    1986
    Aug 13, 2022
« Tutte le rubriche
Got a question? Click to Chat