中学校では、僕と彼女は同じクラスだった。
だから、部活以外にも顔を合わせる機会は少なくなかった。
それでも当時の僕にとって、彼女は「ただのクラスメイト」に過ぎなかった。
僕自身、学年委員長なんていう大役を押し付けられて、多忙な日々を送っていたからだ。
任されたというよりは、クラスの誰もが避けたがった「ハズレ役職」を、
結局押し付けられた形だった。
好きでやったわけじゃないけれど、先生たちの目はやけに厳しいし、
やる以上は期待に応えなければならない。
そんな気持ちで、必死に任務を全うしようとしていた。
ただ勘違いしないでほしい。
僕は決してマジメな人間ではない。
むしろ、できることなら目立たず、楽をして生きたいと思っていた。
それでも、「逃げられない状況」に追い込まれると、
どうにかして乗り切ろうと努力してしまうのが僕の悪い癖だ。
クラスメイトから友達に変わったのは、いつのことだっただろう?
たぶんそれは、夕焼けに染まるグラウンドで、
オックンとユミチャの微笑ましい姿を一緒に眺めていた頃からだと思う。
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