※このコラムは、
ふだん日本のテレビや新聞、ネットで見たり聞いたりする広告を通じて
日本語や日本人について考えるコラムです。
桜の話ばかり続(つづ)きますが、
春になると、広告の世界も桜が主役(しゅやく)です。
今年も、新しい桜のCMが登場(とうじょう)しました。
https://youtu.be/l_w60PyFILs?si=g8pAWbaoQ3ikDj6e
桜のCMといえば、
JR東海(とうかい)は、
「そうだ、京都行こう」というシリーズで、
京都の桜を紹介しています。
映像(えいぞう)のプロが撮(と)る京都の桜はすばらしいですね。
https://youtu.be/-3042lJmv8c?si=3w7Jl3j5DWMfGeY_
そもそも、日本人はなぜ桜が好きなのか、
ということについては、
次のような説があります。
①春が来た、という実感(じっかん)を感じさせてくれる
長く寒い冬が終わって、春が来ることは
日本人にとって大きな喜びでした。
それを、実感(じっかん)させてくれるのが桜なんですね。
②命の儚(はかな)さ※を感じさせてくれる
日本人は、四季(しき)の移(うつ)り変(か)わりの中で、
命あるものには必ず終(お)わりがある、という気持ちを育(はぐく)み、
それを美学(びがく)にまで高(たか)めました。
咲いたかと思うと、桜吹雪(さくらふぶき)の中に散(ち)っていく桜は
それを強く感じさせてくれるものなんですね。
※儚さ 〜 消えてなくなりやすいこと
③お花見(はなみ)ができる
お花見(はなみ)は、1000年以上続く日本の伝統です。
桜の花の下で、酒を飲み語り合う、
それは、春の訪(おとず)れとともに、
人との繋(つな)がりを確認(かくにん)し、
気分を高(たか)める大切(たいせつ)な儀式(ぎしき)なのかもしれません。
私はそれ以外にも
次のような理由があると思います。
④日本人の思(おも)い出(で)の中には必(かなら)ず桜がある
春は出会(であ)いと別(わか)れの季節、
進学、就職、人事異動、
日本人の生活は春に大きく変わります。
そんな時、いつも背景にあるのは桜、
日本人は、
自分の人生の変わり目にあった桜を覚(おぼ)えているのだと思います。
うれしい思い出も、悲しい思い出も
桜を見ると思(おも)い出(だ)すんですね。
人間は、月や花に自分の気持ちを託(たく)します。
桜は、日本人が、春の気持ちを託(たく)す
一番大切な花なのだと思います。
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KOBA
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