#232 最近読んだおすすめの本 オードリー・タン 母の手記『成長戦争』
カウンセリングを生活の一部に。
カウンセラーのayakoです。
みなさん、いかがお過ごしですか。
今日は「最近読んだおすすめの本の話」です。
最近、私は本の読書記録をつけるツールを、Microsoft OneNoteからNotionに切り替えてみました。今は試験的に使っているところですが、見やすくてなかなか良いなと感じています。
本を買ったらすぐにタイトルや情報を入力して、「未読」「読書中」「読了済み」と分けて一目で管理できるのが便利で気に入っています。今日はそんな余談から入りましたが、さっそくご紹介したい本についてお話しします。
紹介するのは、オードリー・タンさんに関する本です。最近まで私はオードリーさんのことを知らなかったのですが、お母様が書いた『成長戦争』という本を元にした本を読みました(日本語には訳されていません)。
私が読んだのは、台湾在住のノンフィクションライター近藤弥生子さんが書かれた
『オードリー・タン 母の手記『成長戦争』 自分、そして世界との和解』という本です。
近藤弥生子さんのことは、音声配信アプリVoicyで知りました。教育について話すパーソナリティとの対談をきっかけに、彼女の活動に興味を持ちました。ちょうどその頃、私もギフテッドと呼ばれる子どもと接する機会があり、この本に手を伸ばしたのです。
この本では、オードリーさんご本人だけでなく、ご両親・ご兄弟・祖父母など家族全体が抱えていた苦しみや葛藤が描かれています。特に印象に残ったのが、おばあちゃんの言葉。
「なんで同じように育てたのに、うちの子は学校に行けないの?」
私自身、高校時代に不登校だった経験があり、祖母に同じような言葉をかけられた記憶が蘇りました。胸が痛くなると同時に、共感と理解が深まりました。
その問いに対して、オードリーさんが返した言葉も深く心に残っています。
「おばあちゃん、みんなが死んだら僕も自殺しなきゃいけないの?」
“みんなと同じ”であることを求められたとき、それがどれだけ苦しいか。そんな問いかけでもありました。
オードリーさんはその後、ドイツで暮らした経験を経て、台湾に戻り「自分の国を変えたい」と教育改革に取り組みます。自信を持つことの大切さ、個を認める社会の必要性が力強く伝わってきます。
本の最後では、おばあちゃんがこんなふうに考えを変えていたことが描かれています。
「子どもには子どもの幸せがある。私たちは心配しすぎちゃいけないよ。」
行動を通じて周りの考え方まで変えていく——その力強さに心を動かされました。
日本でも今、オルタナティブ教育が広まりつつあります。私が関わっているのも、メタバース空間で行うオンラインのフリースクールのような取り組みです。一人ひとりに合った学びの場が、選べる社会になっていったら素晴らしいなと思っています。
近藤弥生子さんのVoicyを聞いていなければ、きっとこの本とは出会えなかったと思います。教育に関わる方、お子さんが学校に馴染めないと感じている保護者の方には、ぜひ手に取ってもらいたい一冊です。
今日は「最近読んだおすすめの本の話」でした。
では、またお会いしましょう。
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