こんにちは、Cafetalkピアノ講師のMayです!
小さなお子さんから大人の生徒さんまで、ピアノの楽しさを大切にしながら、
一人ひとりのペースに合わせた初心者~中級者向けピアノレッスンを行っています。
こちらのコラムは、「定期レッスンの必要性」をテーマにした2回連載の後編です。
♪この記事は、小中学生を対象として執筆しています♪
※前編(導入~初級前半編)はこちらからお読みいただけます。
→「第1部:“自分で弾ける”を育てる【前編】~導入期・初級(前半)の成長のポイントは定期レッスン 」
ピアノが“弾ける”から“伝わる”へ――本当の音楽の楽しみ方
導入~初級(前半)を経て、次のステージへ
基礎をしっかり身につけ、ピアノが「弾ける」ようになった初級(後半)~中級のみなさんへ。ここからは、音楽を“自分の言葉”で語る楽しさが始まります。
「音符を読んで弾く」ことから、「聴く人の心に伝わる」演奏へ――。
定期レッスンがどのように音楽的な成長をサポートするのか、一緒に見ていきましょう。
はじめに
「最後まで弾けたら合格!」
ピアノを始めたばかりの頃は、この“弾ける”という達成感が何よりのモチベーションになります。
初級(前半)までは、ドレミを読んで、正しいリズムで弾けることを目標にします。
小さなお子さんや初心者の方には、まず「弾ける」ことが
喜びや楽しさになり、ピアノを学んでいく上で大切な一歩になります。
でも、初級後半から中級に進むと、ただ弾くだけでは物足りなくなってきます。
「なかなか合格できない」「進みが遅くなった」と感じることもあるでしょう。
実は、ここからが音楽の本当の楽しみ――“表現する”ことの入り口なのです。
では、導入から中級まで、レベルごとにどのようなステップがあるのか、
順を追って見ていきましょう。
それぞれのレベルごとのステップ
ピアノの学びは、まず「正しく弾けること」を目指し、やがて「音楽を自分らしく伝える」段階へと進みます。
導入~初級(前半)――「音符を読んで弾く」ことがゴール
- 基本的な楽譜を読む知識を学ぶ
- 弾く姿勢や手のフォームを身につける
- ドレミを読んで、正しいリズムで弾く
- 一通り弾けたら合格!達成感を味わい、ピアノが好きになることを大切に
初級(後半)~中級――「伝わる」演奏へ
- ただ弾くだけでなく、楽曲を深く理解する
- 音楽的な表現が求められる
- 音の出し方を学ぶ(テクニック)
- 合格までの道のりが長く感じることも
その先にある“音楽的な成長”
「止まらずに弾けた=完成」ではありません。
譜読みができて両手で弾けるようになったら、そこからが本当の音楽のスタートです。
音楽的な仕上げとは?
- 曲の雰囲気、流れを考える
- フレーズ、アーティキュレーションを考え、どのように歌うか
- 音の強弱やバランスを意識する
- 指のタッチや音色を考える
- それらに付随するテクニックを学ぶ
たとえば、フレーズは言葉でいう“文章”のようなもの。
どこで区切るか、どんな抑揚をつけるかで、聴く人の心に伝わる印象が大きく変わります。
だからこそ、こうした音楽的な要素を意識した練習を重ねることが、
真に“伝わる演奏”へとつながっていきます。
定期レッスンの大切さ
“伝わる”演奏を身につけるには、定期的なレッスンがとても大切です。
なぜなら、ここで取り組むのは音の強弱や響き、フレーズの流れなど、
表現力や音楽性に関わる内容だからです。
こうした力は一度のアドバイスで身につくものではなく、何度も繰り返し、
講師と一緒に確認しながら育てていくものです。
また、譜読みの段階でつまずいても、定期的なレッスンがあればすぐに原因を一緒に探り、
その生徒さんに合ったアプローチでサポートできます。
中級になると、音を一つひとつ読むだけでなく、フレーズや音のまとまりを見てとる力、
調性や和声の理解、リズムの複雑さ、音域の広さ、そして多声的な構造など、
読譜に求められる力も高くなります。
こうした譜読みの“質”を高めるには、先生と一緒に構造を見極め、どこをどう読むと
スムーズに理解できるかを探っていく作業がとても効果的です。
それにより、「ただ音を並べる」から「音楽として弾く」へと、一歩ずつ進んでいくことができるのです。
進みが遅いと感じたときこそ
以前のように「なかなか合格できない」「進みが遅い」と感じたとき、
それは“音楽を深める為の練習が始まったサイン”です。
今までの「弾けたら合格」から、「自分の音で語る」ステージに進んでいる証拠。
ここからは、音楽をより深く味わい、表現する楽しさを見つける時間です。
おわりに
ピアノが“弾ける”ようになったら、それは“音楽を深める新たなスタートライン”。
これからは「どう音楽を育てていきたいか」に目を向け、レッスンを重ねてみてください。
定期レッスンのなかで、講師がパートナーとして寄り添いながら、
自分の音が誰かの心に“伝わる”音楽になるよう、一緒に歩んでいきます。
保護者の方へ
お子さまが「なかなか進まない」「合格まで時間がかかる」と感じる時期は、
実は音楽をより深く理解し、自分らしい表現を身につけている大切なプロセスです。
どうか焦らず、日々の小さな成長や変化を温かく見守ってあげてください。
その積み重ねが、やがて大きな音楽的な飛躍につながります。
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