弱い人は人を支配できない──本当にそうでしょうか?
「私は損をしてきた」
「私は犠牲になってきた」
そう語る人が、周囲に罪悪感と責任感を生み出し、
いつのまにか“家族全体の空気”を握っていることがあります。
弱さは、支配の道具にもなりうる。
一度“犠牲者ポジション”を手に入れた人は、無意識のうちにそれを武器にする。
これは“優しさの仮面”を被った、見えない支配なのです。──
私は以前、ある種の“違和感”にずっと悩まされてきました。
それは、表立って意地悪をされるわけでもなく、誰も怒っているわけでもない。
でも、なぜか私は居場所がなくて、気がつけば「加害者」になっているような空気が漂っていました。
長年、私は「自分が何か悪いんじゃないか?」
「自分の感覚がおかしいのではないか?」
そう自分を責めて、無意識に罪悪感を抱えていました。
でも、私の人生の大きな転機が、「その構造に気づいたこと」でした。
その「私は損をしてきた、犠牲になってきた」という弱い人がもつ感覚は、
被害や犠牲者の意識ではなくて、
実は、“深い愛着の歪み”から来ている事がわかったからなんです。
それは、犠牲者が向ける「特別な愛と執着」です。
「見えない感情の契約」が作り出した、見えない鎖。
それは、あなたのパーソナルな人間関係ー親子間だけでなく、恋人・夫婦・友人・職場ーに存在します。
親と子の役割が逆転する関係や、共依存、自己愛的虐待・・・
日本は「人情」や「自己犠牲」を美徳として持つ文化があると思います。
だからこそ、一方が「助けたい」「守りたい」という役割に偏って、
もう一方は「弱さ」を抱えて相手を引き寄せ、共に崩れていく関係が多いのかもしれません。
人間の本当の覚醒は、「怖れ」の原因を知ること。
知識や情報は「力」です。
どのように出来事を認知して、
「主観」を作り出しているのかを「客観視する力」。
それを、知識だけでなく日々の出来事の中で一歩一歩、実践すると
伸びやかで強靭な「自分軸」の力が、あなたの中に根付いていきます。
「かわいそう」という武器を手にした人は
「あなたがいないと生きていけない」
「あなたしか分かってくれない」
そう言って依存し、でもあなたの自立は阻むんです。
【共依存】と【相互依存】が違うのをを知っていますか?
【共依存】とは、
犠牲によって相手に尽くすことで成り立つ関係の事です。
自他の境界が曖昧になって、互いに“依存される役割”に縛られ、
お互いを巻き込み合って沈んでいく・・・そんな関係です。
そして、【相互依存】とは、
「相手に寄り添いながら、自分の人生も大事にする」
自立した人同士が支え合いながら、関係の中でともに成長し、新しい人生を作っていく・・・そんな関係です。
人は複雑な生き物だと思うのです。
ある時は弱さで人に依存し、ある時は相手のそれに苦しむ。
でもその構造がわかると、理解しているだけで、
目の前にいる人や問題に、今までと違う「選択」をすると思うんです。
これから何回かに分けて、「見えにくい支配の構造」について書いていこうと思います。
今回は、「弱さで人をコントロールする人」、親子の逆転についてです。
「弱さで人をコントロールする人」の特徴
弱さを持つ人は、一見「優しくて、繊細で、無害」な存在に見えるかもしれません。
けれど、その“弱さ”を使って、他人をコントロールする力を持つ人がいます。
その人は、怒ってもいない。責めてもいない。
仕事も丁寧で、家事もそつなくこなす。
でも、なぜかあなたは「何もされていないのに、苦しい」・・・
そう感じていたのではないでしょうか?
弱さで人をコントロールする人は、「私は損をしてきた。犠牲になってきた」
という感覚が、アイデンティティになっています。
優しさの仮面をかぶった支配は、あなたを追い詰めて、
コントロールして、孤立させる力を持っています。
「私はずっと損をしてきた」「私は誰にも助けてもらえなかった」「あのときも、私ひとりだった」
そう語ることで、その人は“被害者ポジション”を取ります。
その言葉の背後には、「だから、あなたは私にもっと優しくすべき」「私は責められる立場ではない」という、
無言のメッセージが潜んでいるのです。
親には「優しい支配の顔」と「犠牲の怒りの顔」という、二つの仮面があります。
一見正反対に見えるその二つの親のあり方は、
どちらも子どもに“顔色を読むこと”を教え、自分の感情や人生の選択の「足かせ」となってしまうのです。
??役割りの逆転とは?
親と子の関係は、親が子どもを守り、支え、育てるという構造のうえにあります。
本来なら、親から「安心していいよ」「あなたはあなたの人生を生きていい」と支えられるべき年齢に、
子どもは逆に「私がしっかりしないと」「親を支えないといけない」と感じるようになります。
これが、“親子の役割の逆転”です。
そしてその関係は、気づかない限り終わりがないのです。
なぜなら親がその関係性を心地よく感じてしまっているからです。
「うちの子は本当にしっかりしていて、私のこともよくわかってくれる」
──それは裏を返せば、「子どもに自分の心の責任を負わせている」ということ。
次回は、親子の逆転「5つのパターン」をあげていきますね。
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で読んで頂けます。
本日も最後まで読んで頂きありがとうございました。
次回もお楽しみに!
氣功師の有岐でした。
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