私の投資家としての10年後の目標は、初年度資産を10倍に増やすことです。これは単純計算で年利30%の複利運用を継続すれば到達できる数字です。数値だけを見ると実現可能なように思えるかもしれませんが、実際には「資産を減らさないこと」の方がはるかに難しく、そこに投資家としての真価が問われます。
投資の世界では、安定的に毎年プラスを積み上げることができれば確実に成果は出ます。しかし、現実には数年に一度、必ず市場の大きな波が訪れます。たとえば2020年以降だけを見ても、コロナショック、FRBの急速な利上げによる金融引き締めショック、そしてトランプ関税の政治的不安による急落など、立て続けに3度も大きな下落相場を経験しました。こうした「暴落局面」をいかに冷静に、そして損失を最小限に抑えて乗り切るかが、長期投資における最大の課題です。
多くの投資家が暴落時に「安く買えばいい」と考えます。しかし、実際の市場では常にフルポジションで運用している人が多く、暴落時に追加で買う資金的余裕がないのが実情です。仮に現金があっても、相場が急落している最中に「今が買い場」と判断して行動できる人はごくわずかです。心理的な恐怖を克服できるかどうかが、資産形成の分岐点になります。
一方で、「10年で10倍になる銘柄=テンバガー」を探すことは、個別株投資では非常に難しいことです。企業の業績予測、経営者の資質、技術革新の方向性など、多くの要因を見極める必要があります。1つの銘柄に集中投資することは、リターンの面では魅力的でも、リスクの面では極めて高い判断を迫られます。
しかしながら、希望はあります。実際に、過去10年間で10倍になった銘柄は、投資信託であっても存在しています。特定の成長テーマやセクター(たとえばテクノロジー、ヘルスケア、AI関連など)に分散投資しながら長期保有することで、個別株のリスクを抑えつつも高いリターンを得ることが可能です。こうしたファンドを見極め、10年のスパンで資産を増やしていくのは、現実的かつ再現性のある戦略です。
私の目標は、この「10年で10倍」を夢ではなく、戦略として実現することです。そのために、常にリスク管理を怠らず、暴落局面でも冷静に市場を観察し、次の上昇局面に備える。さらに、有望なテーマ型ファンドやグローバルな成長市場を見極める分析力を磨いていく。この積み重ねこそが、資産を守りながら増やす最も確実な方法だと考えています。
10年という時間は長いようで、実際の投資の世界ではあっという間です。日々の値動きに一喜一憂するのではなく、「長期の流れを見る目」を持つことが、成功する投資家への第一歩です。今後も学び続け、着実に成長しながら、10年後に笑って目標を達成できるように努力していきます。
この考え方や戦略をさらに深く学びたい方には、実践的なレッスンを通じて「10年で10倍」を現実にするための具体的な投資スキルをお伝えしています。長期投資を真剣に考える方にとって、確かな一歩になるはずです。
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