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歴史の街角に刻まれた「世界を読み解く最高の教養」と呼ばれる本

Weekly Topic: My favorite book and why students should read it

Junji or John

4,000という驚異的な翻訳数が示すもの


世界のスタンダードを知るために,人生の黄昏時ではなく,学生のうちに触れておくべき一冊。
それは『聖書』です。
なぜ今さら,聖書なのか,と不思議に思うかもしれません。
聖書の全巻または一部は 4,000以上の言語で読めるそうです。
これほどまでに翻訳されている本は他にありません。
売れない本・読む価値がない本がこれほどまでに翻訳されるはずがありません。
その事実だけでも,一度は読む価値があると思います。

ヨーロッパの歴史に刻まれた生きた教養


現代の国際社会において,西洋の文学,美術,音楽,そして法体系や倫理観の根底には,聖書が大きな影響を与えてきたことはよく知られています。
シェイクスピアやドストエフスキーといった文豪たちの作品を深く読み解く上でも,聖書の知識は欠かせない教養となっています。

また,ヨーロッパの街を歩けば,神の名前が単なる宗教的記号ではなく,歴史と文化の刻印として至る所に残っていることに驚きます。
コペンハーゲンにある 17世紀の歴史的建造物「円塔(ラウンドタワー)」の外壁には,神の名前(テトラグラマトン)が黄金に輝く文字で堂々と刻まれています。デンマークとノルウェーの国王クリスチャン4世は,エホバを認めると唱えたキリスト教国の君主の一人でした。

ヨーロッパを旅される際には,古い建物の中にどんな名前が隠されているか,宝探しをされてはいかがでしょうか。結構見つかります。

これは聖書が遠い世界の物語ではなく,現実の歴史や目に見える建造物と深く結びついた生きた教養であることの動かぬ証拠です。


しかも,驚くべきことに,歴史上で聖書は何度も試練を受けたにもかかわらず現代まで残されているのです。

こうした歴史的背景を知るか知らないかで,世界の見え方も劇的に変わります。

最強の言語学習ツールとして


言語学習にももってこいです。
多言語で翻訳されていますから,特に様々な言語を勉強したい方にもおすすめです。
ちなみに,私は英語・タガログ語・セブアノ語・ギリシャ語を見比べて言語の勉強をしています。
多言語に訳せるということは,難解な考えや入り組んだ表現が少ないということの裏返しでもあります。

時代を超えて響く人生の指針


そして何より最大の理由は,聖書の中に人生理解のヒントが見つかるからです。

何千年経っても人間は本質的に変わっていません。
そのため,自分は何のために生きているのか,苦しみにはどんな意味があるのかといった根本的な問いに対し,聖書は時代を超えて通じる多くの示唆を提示してくれます。

思考を広げる鍵


これほど多くの人々に影響を与え続け,大切にされているのは,聖書が人の心に語りかける知恵の宝庫だと感じる人が少なくないためでしょう。
思考を刺激し,人生を豊かにする言葉に触れてみると,世界をより深く理解するための鍵が見つかるはずです。
読解力・思考力・歴史理解を深めるための一冊としても,これほど優れた教材は多くありません。

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This column was published by the author in their personal capacity.
The opinions expressed in this column are the author's own and do not reflect the view of Cafetalk.

Comments (3)

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  • kichan

    John先生
    丁寧にご説明いただきありがとうございます。
    特定の翻訳名を挙げないというお考えもよく分かりました。
    現代英語で自然で読みやすく、音声も無料で利用できる聖書があることを知り、とても参考になりました。
    私も英語学習の一環として、いろいろな英訳聖書を比較しながら読んでみたいと思います。レッスンの件も了解しました。色々と厚かましく質問させて頂いたのにも関わらずご親切にありがとうございました。
    またコラムも楽しみにしています。先生も益々ご活躍されますようお祈りしています。ありがとうございました!

  • Junji or John

    Kiyomi様
    はじめまして。
    いつもコラムを楽しみにしてくださっているとのこと,ありがとうございます。
    温かいお言葉をいただき大変励みになります。

    英語で聖書に挑戦されるとは,素晴らしい目標ですね。
    語彙を増やしたり,西洋文化の理解にもつながる良い学習法だと思います。

    私自身は,ある翻訳をメインに使い,ニュアンスの違いを深く理解するために 4種類の異なる英訳聖書と,原文の構造を確認するためのギリシャ語と英語の逐語訳(インターリニア)を使って学習しています。
    現代英語として非常に自然で読みやすく,かつ原文に忠実,音声朗読を無料で聴けてシャドーイング練習にも便利だからです。
    ただ,特定の訳の名前を挙げることは差し控えさせていただきたく思います。
    インターネットでお探しになれば,見つかるかと思います。

    レッスンの予定についてお問い合わせくださり,誠にありがとうございます。
    ありがたいことに数学やタガログ語のレッスンでスケジュールが一杯の状態となっております。
    ご期待に沿えず申し訳ありませんが,コラムを通して,学習のヒントや面白いトピックを共有させていければと考えています。

    Kiyomi様の英語学習の挑戦を,心から応援しております。
    また何か気になることがあれば,いつでもお気軽にコメントをお寄せくださいませ。
    じょん

  • kichan

    はじめまして。cafetalkで普段英語のレッスンを受けているシニアのKiyomiと申します。先生のコラムを毎回楽しみに読ませて頂いています。
     日本語でもまだ聖書を最初から最後まで通読していませんが、英語で少しづつ読むのに挑戦しようかなと思っていたところです。英語の聖書は翻訳が数多くあるようですが、先生はどのバージョンで読んでおられますか?お忙しいところ申し訳ありませんが、また教えて頂ければ嬉しいです。
    ちなみに先生は聖書を読むようなレッスンを提供されるご予定はおありでしょうか?
     色々とお尋ねして申し訳ありませんがよろしくお願い致します。

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