日本語・韓国語講師の Hayoung_Eiko です ^ ^
留学し始めたばかりの頃、
ある男性との会話の中で、
何気なく問い返したことがありました。
「자기는?」
日本語で言えば、
「あなたは?」くらいの、軽い気持ちで。
でも、その瞬間。
相手が、ほんの少しだけ驚いたような表情をしたのを覚えています。
あれ?と思いながらも、その場はそのまま過ぎていって。
後になって、
「자기」
そう呼びかけるとき、そこには、
恋人同士の距離が含まれることもあると知り、
絶句((((;゚Д゚)))))))
そして、後々、その相手から、
「実は、あの時、ちょっと 플러팅(少し好意を向けられた)かと思った」
というようなことを言われて、笑い話になりました (*^○^*)
といっても、当時はまだ「플러팅」という言葉もなく、
正確には「나한테 관심 있는 줄 알았지ㅋㅋㅋ」と笑われたのですが(笑)
そんな笑い話の中で、ふと気づかされたのでした。
同じ意味のつもりでも、
言葉には、運んでしまう“温度”がある、と。
자기 は、「自分」と訳せる言葉でもあります。
자기소개(自己紹介)
자기 자신(自分自身)
こうした場面では、自然に使われています。
けれど、会話の中に置かれたとき、
その言葉は少し違う表情を見せるようです。
関係が変われば、呼び方もまた、
少しずつ変わっていきます。
여보(夫婦のあいだで、日常に溶け込む呼びかけ)
오빠(年上の男性を指す言葉で、恋人の中では少しやわらかく響くこともある)
同じ“相手”でも、どの言葉で呼ぶかによって、
関係の輪郭は静かに変わっていくものです。
日本語では、主語は“情報”として置かれることが多い。
でも韓国語では、主語そのものが“距離”を映すことがある。
당신 は、「あなた」と訳される二人称の言葉ですが、
実際の会話ではあまり使われず、
限られた場面で使われることが多い。
夫婦のあいだで使われる「あなた」にも聞こえる一方で、
使いどころには、少し気をつけたい言葉です。
何気なく使った一言が、思っていたよりも近く届いてしまったり、
ぐっと近い距離を含むことがある。
짝(ただのペアのような、その場だけの組み合わせ)
짝꿍(クラスで隣の席のように、少し続いていく関係)
似ているようで、少しずつ違う
これらの言葉も、“距離”を映しているように感じます。
あのときの「자기는?」は、私が思っていたよりも、
ずっと近い響きを持つ言葉でした。
用法とシチュエーションを合わせて理解していなかったのが、敗因です (@_@)
そうして私は、
その場に合う言葉と、そうでないものがあるのを
身をもって知ったのでした(笑)
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