体の変化を記録しながら見ることです。
■ きっかけは健康指導
きっかけは,健康指導で保健師さんから
生活習慣の見直しを勧められたことでした。
「よし,今日から生まれ変わろう」
という強い意志ではなく,
「そろそろ本気で何とかしないといけないな」
という,切羽詰まった気持ちからのスタートでした。
この半年ほどで,
体重は6kg減り,
腹囲も10cmほど減りました。
血圧も標準の範囲まで下がりました。
こう書くと,毎日しっかり運動して,
強い意志で生活を変えたように聞こえるかもしれません。
でも,実際は違います。
■ 運動ではなく,続けられる形へ
保健師さんからは,
毎日20分の踏み台昇降を勧められました。
私もやるつもりでした。
20分。
数字だけ見ると,できそうです。
オンラインレッスンの合間にやればいい。
そう思いました。
でも,ありがたいことに,朝6時から夜24時半ごろまで,
いろいろな時間にレッスンが入ります。
オンラインだけでなく,リアル家庭教師として
教室や生徒さんのお宅にも伺います。
一見すると,時間がありそうに見えます。
でも実際には,予定が細かく入り,
いつも時間があるようで,いつもあるわけではありません。
「食後すぐはやめよう」
「次のレッスンまで中途半端だから,あとで」
「今日は移動があるから,明日に」
「もう夜遅いから,明日こそ」
そう思っているうちに,気づけば寝る前です。
そして寝る前になると,
「明日やろう」
となります。
結局,踏み台昇降はほとんどできませんでした。
ですから,今回の変化は,
運動で頑張った結果ではありません。
私の場合,大きく変えたのは,
食事と記録の習慣でした。
■ 食事の楽しみ
朝は毎日オートミールにしました。
少量の水を入れて,レンジで温めるだけです。
その日の気分で,
スプーン一杯のピーナツバターを入れることもあります。
シナモンを加える日もあります。
少しだけジャムを入れる日もあります。
毎日同じものを食べているようで,実は
少しずつ違います。
この「少し変えられる余地」が,
続けやすさにつながっているのだと思います。
以前は,うどんを3人前食べることもありました。
今は1人前にしています。
間食も基本的にはしません。
塩分も意識するようになりました。
何かを食べる時には,
1日の塩分摂取量を6g以下に
することを目標にしています。
野菜を食べる時も,
ドレッシングやマヨネーズではなく,
レモンやバルサミコ酢を使うようにしました。
最初は少し物足りなく感じるかと思いました。
でも続けているうちに,
食材そのものの味を感じやすくなってきました。
味を濃くして満足するのではなく,素材の味に気づく。
これも,今シーズン楽しめるようになったことの一つです。
キプロスにいた時に,
友人にうどんを作ってふるまったことがあります。
すると,何も言わずにマヨネーズをたっぷりかけていました。
正直ショックでした。
日本の出汁や素材の味の繊細さは,
だれにでもすぐに伝わるものではないのだと感じました。
その経験から,味覚は固定されたものではなく,
少しずつ育っていくものだと実感しました。
今回の食事の見直しを通して,
自分の味覚も少しずつ研ぎ澄まされてきたように感じます。
■ 食卓で季節を感じる
食事で大きかったのは,
妻が準備してくれる毎日の食卓です。
肉は少量にし,
真いわし,きのこ,納豆をよく食べるようになりました。
個人的には,うるめいわしよりも
真いわしの方がおいしく感じました。
派手なダイエット食品を使ったわけではありません。
特別な方法を試したわけでもありません。
毎日の食卓を,少しずつ整えてきた。
その感覚に近いです。
面白かったのは,真いわしを毎日のように
食べていると,季節の変化まで
感じるようになったことです。
いろいろな料理の仕方を試しましたが,
私には焼くのが一番おいしく感じられました。
ただし,塩を振るのではなく,
レモンやたで酢をかけて食べました。
たで酢とは,鮎の塩焼きに添えられることが多い
たでの葉を使った酢のことです。
さっぱりとした酸味とほのかな苦みがあり,
焼いた真いわしにもよく合います。
旬の時期には,脂がよく乗っています。
ところが,旬を過ぎていくと,
少しずつ脂の乗りが変わっていきます。
同じ真いわしでも,週によって味わいが違う。
これは,たまに食べるだけでは
気づかなかったことかもしれません。
健康のために始めた食事が,
いつの間にか,食卓で
季節の移り変わりを感じる楽しみにもなっていました。
■ 記録が,続ける力になりました
もう一つ大きかったのが,記録です。
私は,健康管理・ダイエットアプリを使っています。
毎朝,トイレに行った後,同じ服装で体重を測ります。
体重は自動でアプリに転送され,
グラフで見ることができます。
血圧計は別メーカーなので,血圧は手入力します。
左右の腕で測り,その平均値を入力します。
腹囲も,へその周りの長さを測って入力します。
体重を測るのと同じタイミングなので,
忘れずに続けられています。
アプリの記録は,6年分たまっています。
それだけの記録があると,
毎日の増減だけでは分からないものが見えてきます。
昨日より少し増えた。
今日は少し減った。
毎日の数字だけを見ると,
一喜一憂してしまいます。
でも,グラフで長い期間を見ると,流れが見えます。
少しずつ増えていた時期。
横ばいだった時期。
そして今回のように,生活を見直して
少しずつ下がってきた時期。
数字は正直です。
そして,少し冷静です。
自分では,
「全然変わっていない」
と思っていても,グラフを見ると
変わっていることがあります。
毎朝,
「今日も記録を途切れさせないようにしよう」
と思えることも,続ける力になりました。
やる気があるから続くというより,
続ける仕組みがあるから,やる気が戻ってくる。
そんな感覚に近いです。
■ 勉強も,記録があると変化が見えます
これは,勉強にも似ています。
「けっこう勉強した」
「たぶん分かっている」
「前よりできるようになった気がする」
もちろん,そういう感覚も大切です。
でも,感覚だけでは,
どこが伸びていて,どこが止まっているのかが
見えにくいことがあります。
学習時間を記録する。
間違えた問題を残す。
解けるようになった問題に印をつける。
小テストの点数を並べて見る。
そうすると,小さな変化が見えてきます。
昨日の自分と比べる。
1週間前の自分と比べる。
1か月前の自分と比べる。
結果だけを見ていると,
途中の変化を見落としてしまいます。
でも,記録があると,小さな成長を拾うことができます。
■ 小さな習慣が,数字になりました
半年で体重が6kg減り,腹囲が10cm減ったと聞くと,
大きな変化のように感じます。
でも実際には,毎日の変化は本当に小さなものです。
朝のオートミール。
うどんを3人前から1人前へ。
間食を基本なしにする。
塩分を意識する。
野菜にはレモンやバルサミコ酢を使う。
真いわし,きのこ,納豆を毎日の食卓に入れる。
肉は少量にする。
毎朝,同じ条件で測る。
一つ一つは,とても小さなことです。
しかも,全部を自分一人で
完璧にやったわけではありません。
運動は,ほとんどできませんでした。
食事は,妻の支えが大きかったです。
記録も,アプリという仕組みに助けられています。
それでも,小さなことを続けると数字に表れます。
数字に表れると,また続けようと思えます。
■ まだ途中だから,続けます
体重や腹囲,血圧には変化が出ました。
ただ,体脂肪率と内臓脂肪レベルは
まだ標準ではありません。
ですから,ここで満足して終わりではなく,
この食習慣と記録の習慣をこれからも続けようと思います。
今シーズン楽しんだことは,
食事を我慢することではありません。
体に合う食べ方を少しずつ見つけること。
食卓で季節の変化に気づくこと。
数字のグラフから,自分の変化を静かに確かめること。
体重より先に変わったのは,
自分の体を感覚だけでなく,
記録で見る習慣でした。
そして,
気合いだけに頼らなくても,
続けられる形を作れば,
人は少しずつ変われる。
そう実感できたことです。
これは,健康にも勉強にも通じることかもしれません。
大切なのは,大きく変わろうとすることではなく,
小さな変化に気づける仕組みを持つこと。
そのことを,毎朝の記録が教えてくれました。
これからも,自分の体と相談しながら,
よい習慣を楽しんで続けていきたいと思います。

黄色:血圧(上・下)
水色:体重
赤い点線:目標体重
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