「高血圧」は血圧が高い病気、「糖尿病」は尿に糖が出る病気です。このように、多くの病名は病気の特徴や見つけた人の名前が付けられています。
しかしながらそうではない名前の病気もたくさんあります。
例えば”がん”です。今では二人に1人は がんでなくなるといわれる時代です。がんを漢字で書くと「癌」と書きます。病気と同じで怖い感じがします。なんか嫌な感じがします。
では、「癌(がん)」という漢字になったのでしょうか。
実は、日本語の「癌」と英語の「Cancer」は同じ病気を表しますが、その名前の由来は違います。
英語の「Cancer」は、古代ギリシャで使われていた言葉がもとになっています。昔の医師は、がんの腫瘍から血管が周りに広がる様子を見て、「カニ」に似ていると考えました。そのため、「カニ」を意味する言葉が病名として使われるようになり、現在の「Cancer」という言葉になりました。
一方、日本語の「癌」という漢字は、中国で作られた漢字です。
「癌」は、「嵒(がん)」という「岩のように高く、硬く盛り上がる」という意味を持つ字をもとに作られました。また、上の「品」という形は、いくつものものが集まっている様子を表しています。
昔の人は、がんのしこりが岩のように硬く、いくつもの塊が集まっているように見えたため、この漢字を使うようになりました。
つまり、「癌」という漢字には、「岩のように硬いしこりが集まった病気」という意味が込められているのです。
同じ病気でも、英語では「見た目がカニに似ていること」、日本語では「岩のように硬いこと」に注目して名前が付けられました。
病名には、昔の人が病気をどのように観察していたのかが残されています。普段何気なく使っている漢字にも、このような歴史や意味があるのです。

語彙
由来(ゆらい):名前が付いた理由
英語:origin / etymology
腫瘍(しゅよう):体の中にできる異常なかたまり
英語:tumor
血管(けっかん):血が流れる管
英語:blood vessel
盛り上がる(もりあがる):高くふくらむ
英語:to bulge / to swell up
しこり:体の一部にできる硬いかたまり
英語:lump
塊(かたまり):集まって一つになったもの
英語:mass / lump
特徴(とくちょう):ほかとは違う目立つ性質
英語:characteristic / feature
由来(ゆらい):言葉や名前が生まれた理由
英語:origin
回應 (0)