日本語・韓国語講師の Hayoung_Eiko です ^ ^
韓国語を勉強していると、
「えっ、ここでも 티 を使うの?」
と思うことがあります。
例えば、
기워서 입으면 티가 안 나.
(縫って着れば、直した跡は分からないよ。)
初めて聞いたときは、少し不思議でした。
티 といえば、
좋아하는 티가 나.
(好きなのが出てるよ。)
긴장한 티가 나요.
(緊張しているのが分かります。)
そんなふうに、人の気持ちが表情に表れる場面で使う言葉
だと思っていたからです。
ところが韓国語では、
울었던 티가 나요.
(泣いたのが分かります。)
거짓말한 티가 나.
(嘘をついたのがバレバレだよ。)
싫은 티를 내지 마.
(嫌そうな顔をしないで。)
そして、服を縫って直した跡にも 티 を使います。
最初は、「ずいぶん幅の広い言葉だな」と思いました。
でも、例文を何度も眺めているうちに、
一つの共通点が見えてきました。
どれも、
本人は隠したつもりなのに、
どこかに少しだけ残ってしまうもの。
そのことに気づいた瞬間、
それまで別々に見えていた例文が、一つにつながりました。
一方で、
눈에 띄다 は「目につく」という意味です。
작은 글씨라 눈에 잘 안 띄어요.
(文字が小さいので、あまり目につきません。)
こちらが表しているのは、文字どおり「見えるかどうか」。
日本語では、
どちらも「目立たない」と訳されることがあります。
でも韓国語は、
目につかないのか。
それとも、
隠したものが、ふと伝わってしまったのか。
その違いをごく自然に言い分けています。
ちなみに、표시가 나다 は、
傷跡やシミのように「印」や「痕跡」が残っていることを
表すときによく使われる表現です。
同じ出来事でも、
どこに目を向けるのかは、言葉によって少しずつ違います。
韓国語を勉強していると、
単語を一つ覚えたつもりが、
その言葉の向こうにある考え方に触れることがあります。
私にとって 티 は、まさにそんな言葉でした。
辞書では、どれも似たように訳せる言葉です。
でも、その違いに気づいてからは、
誰かの表情や、
何気ない一言にふれるたび、
「あ、티가 났네.」
そんな韓国語が、ふと頭に浮かぶようになりました。
外国語を学ぶ面白さは、
新しい単語を覚えることだけではなく、
その言葉が見つけるものを、
自分も少しずつ見つけられるようになることなのではないかと。
티 は、そんなことを教えてくれた一語なのかもしれません。
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