ことばにしなくても、みんながしていること
日本で、あなたがエレベーターに乗ったら、
多(おお)くの日本人(にほんじん)が自然(しぜん)にしている行動(こうどう)に気づくかもしれません。
決まったルールはありませんが、みんなが自然にしているルール、行動。
これを「暗黙(あんもく)のルール」といいます。
英語でいうと、unspoken ruleですね。
だれかに教(おし)えてもらうわけではありませんが、
多(おお)くの人(ひと)が同(おな)じように行動(こうどう)します。
「開(ひら)く」のボタンを押(お)しつづける
人(ひと)がおりるとき、
「開(ひら)く」のボタンを押(お)したまま待(ま)ってあげる人(ひと)がたくさんいます。
そうすると、ドアが閉(し)まらないので、
エレベーターを降(お)りる人は、安心(あんしん)しておりることができます。
これは「どうぞ、お先(さき)に」という気持(きも)ちを行動(こうどう)で表(あらわ)しているのです。
「何階(なんがい)ですか」と聞(き)いてあげる
エレベーターのボタンの近(ちか)くに立(た)っている人(ひと)は、
「何階(なんがい)ですか」と聞(き)くことがあります。
そして、その人(ひと)のかわりにボタンを押(お)してあげます。
小(ちい)さなことですが、日本(にほん)では
思(おも)いやりのある行動(こうどう)だと考(かんが)えられています。
しかし、あいさつはあまりしません
おもしろいことに、日本(にほん)ではエレベーターで知(し)らない人(ひと)に
「こんにちは」とあいさつをすることは、あまりありません。
アメリカなどでは、知(し)らない人(ひと)どうしでも
笑顔(えがお)であいさつをすることがありますね。
素敵(すてき)な文化だと思いますし、気持ちがよいですね。
しかし、日本(にほん)では静(しず)かに乗(の)って、
静(しず)かにおりることが多(おお)いです。
会話(かいわ)は少(すく)なくても、ボタンを押(お)したり、
道(みち)をあけたりして、相手(あいて)を気(き)づかう気持(きも)ちを表(あらわ)します。
このような行動も、”日本らしさ”なのかもしれません
日本(にほん)のエレベーターは、とても静(しず)かです。
でも、その静(しず)かさの中(なか)には、
相手(あいて)のことを考(かんが)える思(おも)いやりがあります。
大(おお)きなことばではなく、小(ちい)さな行動(こうどう)で
気持(きも)ちを伝(つた)える。
このような行動(こうどう)も、”日本(にほん)らしさ”なのかもしれませんね。

2026年上半期講師コラム部門賞をいただきました。
いつもコラムを読んでくださり、ありがとうございます。

Esranur
2026年 7月 18日
「暗黙のルール」という言葉は、その国の文化を理解するのにとても大切だと思います。
私の体験では、日本人は知らない人にも挨拶をしてくれると感じています。日本に行ったとき、道で高齢の方と目が合うと、いつも優しく頭を下げて挨拶をしてくれました。また、学生を待っている先生や、山歩きから戻ってきたグループの方たちが「こんにちは」と声をかけてくれたときは、とても驚き、そして温かい気持ちになりました。
私たちの国、トルコではイスラム教の影響で「会った人に挨拶をしましょう」と教えられますが、実際には知らない人同士であまり挨拶をすることはありません。その点では、日本の方が挨拶を大切にしているのかもしれないと思いました。
ちなみに、トルコでもエレベーターから誰かが降りるときは、ドアを手で押さえて待つ習慣があります。国は違っても、相手を思いやる気持ちは世界共通なのですね。
とても楽しく、勉強になるお話をありがとうございました!