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第19回:バツを消して赤丸にするワーク|きれいなワークは伸びるのか

じゅんじ / John

■ きれいなワークは,安心に見える

テスト前になると,
親は子どものワークが気になります。

「ワーク,進んでる?」
「提出できそう?」
「間違えたところ,ちゃんと直した?」

そう聞きたくなるのは自然なことです。


子どもがワークを見せてくれる。


ページは全部埋まっている。

間違えた答えは消してある。
正しい答えが赤で書いてある。
赤丸も付いている。

親としては,少し安心します。


「あ,ちゃんと直してある」

「これなら提出できる」
「とりあえず終わっている」

そう思うかもしれません。


でも,ここに親あるあるがあります。


ワークがきれいに直っていると,

勉強も終わっているように見えてしまうのです。

本当は,

最初に何を間違えたのか。
自力で直せたのか。
答えを見て写しただけなのか。
もう一度解いたらできるのか。

そこが大切です。


バツを消して赤丸にしてしまうと,

その大切な情報まで消えてしまうことがあります。

■ バツは,復習の目印


バツが残っているワークを見ると,

親は不安になります。

子ども自身も,

バツを残したくないと思うかもしれません。

でも,バツは悪者ではありません。


バツは,

「ここに戻ればいいよ」
と教えてくれる目印です。

特に数学では,

間違えた答えそのものにも意味があります。

符号を間違えたのか。

途中式を飛ばしたのか。
公式の使い方を間違えたのか。
問題文を読み違えたのか。

そこを見ることで,

次に何を直せばよいのかが分かります。

だから,間違えた答えは,

すぐに消さなくていいのです。

■ 「ふす・ふね・ころも」で残す


前回は,問題集を何周するかについて,

「ふす・ふね・ころも」という印の付け方を紹介しました。

印を付けるのは,

正解した問題ではありません。

間違えた問題だけです。


1周目で間違えた問題には「フ」。


2周目でも間違えたら,

そこに一筆書き足して「ス」。

3周目でも間違えたら,

さらに一筆書き足して「不」。

4周目でも間違えたら「ネ」。


5周目でも間違えたら「衣」。


正解した問題には,基本的に印を残しません。


つまり,印がある問題ほど,

何度も戻る必要がある問題です。

テスト前には,

その印のある問題から見直せばよいのです。

■ ワークには,いつ書き込むか


ただし,学校のワークは提出物です。


いつまでも白紙のままにはできません。


だから大切なのは,

ワークに書き込むかどうかではありません。

いつ書き込むかです。


おすすめは,

最初はノートに解くことです。

1周目はノートに解く。

間違えた問題だけ,ワークに「フ」と書く。

2周目は,「フ」の付いた問題だけをノートに解く。
また間違えたら,「フ」に一筆書き足して「ス」にする。

そして提出前に,

理解を確認してからワークに書き込む。

今の例だと,
1周目で正解した問題も,
提出前にワークへ書き込むときにもう一度確認できます。

「フ」や「ス」などが付いた問題は,
それまでに何回も解き直すことになります。


そのころには,かなり自力で解けるようになっているはずです。

この順番にすると,
ワークは提出物でありながら,
復習の地図にもなります。

「フ」や「ス」の印も残っていますから,

テスト前日にワークを見返した時に,
「ああ,ここは何度も間違えたな」
と思い出し,記憶を鮮明にすることができます。

もちろん,学校の先生から,

直接ワークに書くよう指示がある場合は,
その指示を優先します。

■ 親が見るのは,赤丸の数ではない


親が本当に見たいのは,

赤丸の数だけではありません。

一度目でできたのか。

二度目でできたのか。
何度も同じ問題で止まっているのか。
前より間違いが減っているのか。

そこです。


ワークが全部赤丸でも,

答えを写しただけなら,
力が付いたとは言えません。

反対に,

ワークに「フ」や「ス」が残っていても,
そこに戻って解き直しているなら,
それは前に進んでいます。

伸びる子の親は,

バツを見てすぐに叱るのではなく,

「ここ,もう一回やってみようか」
「次はここから戻ればいいね」

と,次につながる見方をします。


■ きれいなワークより,戻れるワーク


きれいなワークは,

見た目には安心できます。

でも,伸びるために必要なのは,
きれいに見えるワークではありません。

あとから戻れるワークです。


バツを消して赤丸にするより,

どこで間違えたのかを残す。

最初からワークを埋めるより,

まずノートに解いて,
間違えた問題だけ印を残す。

そして提出前に,

理解を確認してから書き込む。

ワークをきれいにすることより,

ワークを使える状態にすること。

そこを意識するだけで,

復習の質は大きく変わっていきます。
專欄文章僅為講師個人觀點,不代表 Cafetalk 立場。

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