日本語・韓国語講師の Hayoung_Eikoです ^^
前回のコラムでは、
日本語の「優しい」という一言が、
実はとても広い意味を持っていることをご紹介しました。
韓国語には「優しい」がたくさんあるのではなく、
日本語の「優しい」が、いろいろな優しさを
一つの言葉で包み込んでいたのです。
では今回は、
実際に韓国語ではどのように表現するのか、
一緒に見ていきましょう。
ポイントは、とてもシンプルです。
「優しい」を韓国語に訳そうとするのではなく、
まず「どんな優しさなのか」を考えること。
それだけで、ぴったりの韓国語が見えてきます。
① 人柄が良くて、みんなから好かれる人
そんな人を見て、
「優しい人ですね。」
と言いたくなることがありますよね。
そんな時によく使われるのが、
좋은 사람(良い人)
です。
그분은 정말 좋은 사람이에요.
(あの方は本当に優しい人です。)
「優しい」というより、「人として素敵な人」というニュアンスです。
② 心がきれいで、悪意がない人
そんな優しさには、
착하다
がよく使われます。
그 아이는 정말 착해요.
(あの子は本当に優しい子です。)
素直で、悪意がなく、心のきれいな人を表します。
③ 心そのものが温かい人
선하다
は、「善良」という言葉に近い表現です。
마음이 정말 선한 분이에요.
(本当に心の優しい方です。)
착하다よりも、少し内面に焦点が当たります。
④ 相手をよく気遣える人
日本語では、このタイプも「優しい」と言いますよね。
韓国語では、
배려심이 많다
をよく使います。
배려심이 정말 많으세요.
(とても思いやりのある方です。)
「優しい先生」「優しい先輩」などでも、とても自然な表現です。
⑤ 話し方や態度が柔らかい人
それが、
상냥하다
です。
선생님이 항상 상냥하게 말씀하세요.
(先生はいつも優しく話してくださいます。)
辞書で最初に出てきやすい単語ですが、「優しい」のすべてを表すわけではありません。
⑥ 温かく接してくれる人
家族や恋人、親しい友人などとの温かな関係には、
다정하다
がぴったりです。
정말 다정한 사람이에요.
(本当に優しい人です。)
親しみと愛情が感じられる言葉です。
⑦ 人懐っこく、距離が近い人
そんな人には、
살갑다
が使われます。
처음 만났는데도 정말 살가웠어요.
(初対面なのに、とても気さくでした。)
すぐに打ち解けられるような優しさです。
⑧ 誰にでも感じ良く接する人
そんな印象には、
사근사근하다
があります。
직원분이 정말 사근사근했어요.
(店員さんがとても感じの良い方でした。)
柔らかく親しみやすい接し方を表します。
⑨ 見た目から優しそうに感じる人
まだ話していなくても、
「優しそう。」
と思うことがありますよね。
そんな時は、
인상이 좋다
をよく使います。
인상이 정말 좋아요.
(とても優しそうな印象ですね。)
性格ではなく、第一印象を表す言葉です。
⑩ 「情」のある温かさ
最後は、日本語にはぴったり当てはまる言葉が少ない、
정답다
です。
정말 정다운 분이시네요.
(とても温かい雰囲気の方ですね。)
韓国語の「정」が感じられる、どこかほっとするような温かさを表します。
こうして並べてみると、
韓国語には「優しい」がたくさんあるように見えます。
でも、本当はそうではありません。
話し方の優しさ。
思いやりの優しさ。
人柄の優しさ。
親しみやすさ。
韓国語は、その違いを丁寧に言葉にしているだけなのです。
だから今では、私も誰かを「優しい」と表現するとき、
「私は、その人のどんな優しさに心を動かされたんだろう。」
と、少し立ち止まって考えるようになりました。
韓国語を学ぶことで増えたのは語彙だけではありません。
人の優しさを、以前より
少し丁寧に見つめられるようになった気がしています ^^
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