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▷ 英語は「結論から話す」と、本当に話しやすくなるの?

Nao705

英語を話すときは、まず結論から。
 
主語と動詞を、できるだけ早く言う。
 
英語学習の中で、そのようなアドバイスを聞くことがあります。
 
たしかに、日本語と同じ順番で考えた文を、そのまま英語にしようとすると、途中で行き先がわからなくなることがあります。
 
先に主語と動詞を意識することが、英語の形を体験するためのよい練習になる場合もあります。
 
ただ、実際にやってみると、かえって言いたいことが消えてしまったり、「動詞を決めなければ」と焦って、言葉が止まってしまったりする方もいます。
 
それは、英語力が足りないからだけなのでしょうか。
 
たとえば日本語では、こんなふうに話し始めることがあります。
 
昨日ね、
 
駅で、
 
あのね、
 
すごくきれいな夕焼けで……
 
まだ述語は出ていません。
 
それでも、聞いている人には、何も伝わっていないわけではありません。
 
「昨日ね」で、意識が昨日へ動く。
 
「駅で」で、そこに場所が加わる。
 
「あのね」からは、話し手の気持ちや、これから話そうとしていることの温度も伝わってきます。
 
「すごくきれいな夕焼けで……」まで来ると、何が起きたのかはわからなくても、話し手の見ていた光景へ少し近づいています。
 
日本語では、一言一言が、その都度ひとまとまりの感触として相手に渡り、共有している場を緩やかに動かしていくことができます。
 
最後の述語まで、何も決まっていないわけではありません。
 
一言ずつ話しながら、話し手と聞き手が見ている場そのものが、少しずつシフトしています。
 
一方、英語は、最初に結論や動詞を頭の中で決めてから話しているのでしょうか。
 
少なくとも、私が英語を使うときには、そのような感じはありません。
 
言葉になる前には、その場の感触や光景、自分が何を見たのかなどが、まだ分かれきらないまま一緒にあります。
 
英語では、その中で捉えた像の輪郭が、まず主語として表に現れる。
 
そして、言葉が進むにつれて、その像にどんな特徴が見えているのかへ、少しずつ焦点が合っていきます。
 
たとえば、
 
I saw the most beautiful sunset at the station yesterday.
 
と言うとき。
 
最初に「見た」という動詞を選び、そのあとで必要な部品を足しているわけではありません。
 
昨日の駅も、夕焼けも、それを見た感触も、最初から一緒にあります。
 
その中で I が捉えられ、saw と言葉になることで、I に見えている特徴へ焦点が合っていく。
 
そこへ the most beautiful sunset、at the station、yesterday と言葉が続き、像の輪郭がさらにはっきりしていきます。
 
つまり、英語を話すために必要なのは、必ずしも「急いで動詞を決めること」ではないのだと思います。
 
日本語で感じたことを最後まで作ってから英語へ並べ替えるのではなく、今、自分の意識は何を捉えているのかを見る。
 
そして、その像に何が見えているのかを、そのまま英語の順番で言葉にしていく。
 
レッスンで主語や動詞を早めに置く練習をすることもあります。
 
でも、それは「英語では結論を急がなければならない」と覚えるためではありません。
 
日本語の中で感触を緩やかに渡していくやり方から、英語が像を捉えて言葉にする方へ、意識の向きを少し変えてみるための練習です。
 
形を先に借りることで、英語の見方を体験しやすくなることがあるからです。
 
少しずつその感覚が入ってくると、主語や動詞を探して組み立てなくても、英語の言葉が以前より自然に現れるようになります。
 
聞くときにも、単語を拾って日本語の中で話を作るのではなく、話している人が何を捉え、そこに何を見ているのかを、英語の順番のまま追いやすくなっていきます。
 
「英語は結論ファースト」という説明は、英語と日本語の違いを大づかみに見るための、ひとつの足場にはなるのだと思います。
 
ただ、その説明だけでうまくいかないときには、結論を出す速さではなく、言葉になる前に何を見ているのかの違いを、少し眺めてみてもよいのかもしれません^^
 
━━━━━━━━
 
日本語で考えた内容を英語へ並べ替えるのではなく、英語が何を捉え、どのように言葉にしているのかを、一緒に見ていくレッスンです。
 
主語や動詞を早く言おうとすると、かえって言葉が止まってしまう方や、知っている文法を実際の会話で使える感覚へつなげたい方へ。
 
 
 
英語との付き合い方全体を見直したい方は、こちらからお話しいただけます。
 
 

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This column was published by the author in their personal capacity.
The opinions expressed in this column are the author's own and do not reflect the view of Cafetalk.

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