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Cafetalk Tutor's Column

Lisa.K 講師のコラム

英語の命令文 ってこういうときに はっきり すっきり 伝えられる便利な表現ですね 

2011年12月12日

いっとき大騒ぎになりました豚インフルエンザ swine flu。

マスクの品切れが相次いでパニックになっておりました日本でございますが イギリスではこんな広報が流されておりました。

 

           

まずソフトな ♪みゅーじっく♪ 内容を知っておりますとにやりとしてしまう感じになっております。

そしてこれは 上手い具合にエレベーターで下りるにかけて going down という言葉で遊んでおります。

因みに英語で 言葉遊びは a play on words と言います。

途中で みんなの笑顔が えっとなる部分は

Yes. You're all going down with bugs.
「はい みなさま 虫と一緒に下りております」
(尤も この bug を虫というのは主に米英語ですが)
そして これは
「はい みなさま 病気に感染しております」
という意味になっております
つまりこの bug は germ のことです。 

go down は最初 単純に 下に下りる という意味だったのですが 男の人が無防備にくしゃみをして germ 病原菌 を撒き散らし それが 人から人へと感染して ついには みんな病気にかかってしまった ということです。

因みに go down with sth (= something)  は 何かに感染して病気になる ということです。

そして 最後に 病原菌は数時間生き続けるので くしゃみをするときはきれいなティッシュで受けて それをゴミ箱に捨て 最後にできるだけ早く手を洗いましょう と言っております。

でも極めつけなのは 
女性の機械的な最後の宣言 

Yes. You're all definitely going down.

「はい みなさま 確実に感染しております」(確実に下にも下りておりますが)

思わず 笑える作りになっており でも きちんと これは笑い事ではすまない という風に思わせる 最後のキャッチ・コピー

CATCH IT
BIN IT
KILL IT.


どうも日本ではインフルエンザと言いますと マスクのことばかりに話が集中しておりますが 本当は 手を洗うことが重要なのです。
マスクをかけてマクドナルドに入り 手を洗わずに マスクをはずしてハンバーガーを食べたのでは 予防になっておりません。

しかし日本語だと 最後の KILL IT は 手を洗いましょう にしかなりませんね。
四文字熟語だと 手洗励行 です。

殺菌しましょう と言うと 消毒薬を思い浮かべてしまいます。

殺しましょう とは言えません。

こういうとき 日本語って不便な言語だな と思ってしまいます。

英語ですと 本当にはっきりと こうしましょう こうしなさい が伝わります。

最後に映像からその意味を酌みとってキャッチ・コピーの部分を全部訳しますと

菌を撒き散らさないように 何かで受け止めて それをゴミ箱に捨て 手を綺麗に洗ってください。 

とでもなるのでしょうか。

 

このところインフルエンザが流行っておりますようですが どうぞみなさまお気をおつけになられまして お元気でお過ごしくださいませ。

 

Lisa.K

 

* この記事は Lisa.K のもう一つのブログ記事から一部を書き換えて転載したものです。 

本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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