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Cafetalk Tutor's Column

中村勇太 講師のコラム

弓はこんな風につくられる

2016年12月5日

ヴァイオリンはそれだけでは弾けません。

ヴァイオリンには弓が必要です。

その弓がどんな風につくられるものか、知っているのはとても大切なことです。

まず、より大切に扱うようになると思います(苦笑)

まず、ブラジルにある木でブラジルウッド(そのまんまです)の芯にあるPernambucoというのが通常の材料です。もともとは染料にもされていたそうですが、数が減って大変なことになっている木です。

毛は馬のしっぽで、多少脱色して使われます。モンゴル産、カナダ産、イタリアを通ってなぜか高価になったモンゴル産など産地も様々です。

この毛だけではサラサラなので、弦を掴むために松脂を塗ります。

弾いてみると、強い、弱い、元気、おしとやか・・・いろんな弓がありまして、楽器との相性やその好みは様々です。

でも、きちんと伝統にそった作りかどうかが最も大事な点です。

反り、カーブは動画の通り、熱と力でつけていくのですが、仕上がったカーブが同じでも、どの部分にどれくらいの反りを入れるかによって全く違う弓になってしまうそうです。

量産品は機械で行われる部分も多いのですが、工程はほぼ同じです。

あと、断面の形には角と円があるのですが、円にも大きく分けて8種類くらいあるそうです・・・木と対話するとは奥深い世界なんでしょうね。

本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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