よくネットでも雑誌でも「脱力が大切」と言われます。
僕は弦楽器のことしかわかりませんが...
よくされている勘違いが「楽に弾く」→「筋肉をなるべく使わない」→「筋肉は必要ない」です。
そしたらしゃれこうべに脳があったら、ヴァイオリンが弾けるんでしょうか(苦笑)
どうしても他の人が"自分と同じ感覚"を共有した実感を得ることはできません。これはオフライン、直のレッスンでもそうです。共有できると信じたいですが。
でも他の例えを通して"感覚"を伝えることはできます。これがオンラインでも楽器のレッスンができている根拠だと思います。
例えを幾つかあげると...
ヴァイオリンの左手でネックをつかみますが、これはコップを持つ感覚と同じです。
赤ちゃんは例外として、コップをぎゅっと5本の指で力を込めて握る人はいないと思います。紙コップだったら大変なことになりますよね。
親指と他の4本のうち1本(合わせて2本の指)でもコップは持てます。摘み上げるとも言えます。
このとき筋肉は使っています。でも「ギュッ」じゃない。
これは「筋肉の張り」。
雑巾を絞る時も使っているのは「筋肉の張り」です。緊張じゃありません。
筋肉の張りが音に直結していきます。もちろん一朝一夕ではできませんし、自分もより研ぎ澄ませていきたいところで、「リハビリのような」練習を自分に課します。
今日ふと思ったことは、本番での「緊張」も「気持ちや心の張り」に変えることが何かのきっかけになるかな、ということです。
もちろん緊張感のない本番はいけませんし、海外の名演奏家が「Enjoy」と表現するのは日本語のお気楽に楽しめたかではなく、その緊張感のなかで、その場の限界に挑めたか、ということなんだそうです。