今日も・・・
日本でヴァイオリンを学ぶ場合、どんなメソッドやお教室であれ、この「ヴィヴァルディのイ短調」があります。
じつは、海外では必ずしも必須の教材ではないそうです。
海外の某有名コンサートマスターが、あるジュニア合奏団と共演するときにこの曲だったのですが、「知らない曲だった、初めて弾くよ」と言っていたのを聞いたことがあります。
妥協できない曲です。
ある程度の水準で、技術も思考もクリアになって、ヴァイオリンの全体像を見始める曲だと思います。
極端に言う先生だと、これが弾けたら、全部弾ける、とも言います。
そう言われたので、当時自分はものすごくやりこんだ記憶があります。
もっとも大切だと自分が痛感しているのは、曲の構造を考えずに弾いてしまう状態を、この曲くらいの段階で卒業してもらわないといけない、ということです。
あるインタビューで、巨匠アイザック・スターンは
"How to Play ?" より "Why do you play?"を考えろと話していました。
なぜ、そういう音の動きになっているか、考える基本を伝えないといけないと思っています。