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Cafetalk Tutor's Column

中村勇太 講師のコラム

"How to Play ?" or "Why do you play?"

2017年4月14日

今日も・・・

日本でヴァイオリンを学ぶ場合、どんなメソッドやお教室であれ、この「ヴィヴァルディのイ短調」があります。

じつは、海外では必ずしも必須の教材ではないそうです。

海外の某有名コンサートマスターが、あるジュニア合奏団と共演するときにこの曲だったのですが、「知らない曲だった、初めて弾くよ」と言っていたのを聞いたことがあります。

妥協できない曲です。

ある程度の水準で、技術も思考もクリアになって、ヴァイオリンの全体像を見始める曲だと思います。

極端に言う先生だと、これが弾けたら、全部弾ける、とも言います。

そう言われたので、当時自分はものすごくやりこんだ記憶があります。

もっとも大切だと自分が痛感しているのは、曲の構造を考えずに弾いてしまう状態を、この曲くらいの段階で卒業してもらわないといけない、ということです。

あるインタビューで、巨匠アイザック・スターンは

"How to Play ?" より "Why do you play?"を考えろと話していました。

なぜ、そういう音の動きになっているか、考える基本を伝えないといけないと思っています。

本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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