gosxi Tutor Interview
- Q. gosxi先生、こんにちは!簡単に自己紹介をお願いします。
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A. タガログ語講師のgosxiことゴウシです。タガログ語は、フィリピノ語ともいって、日本に約20万人も住んでいるフィリピン人の国語です。私がこの言語を習得することになったきっかけも、在日フィリピン人でした。自己紹介がてら、いきさつを簡単にお話したいと思います。 大学に入って東京に住み始めたとき、田舎と違って外国人が多いのに驚き、接点を持ちたくて日本語教室でボランティアを始めたのですが、なかでも自分と同い年ぐらいのフィリピン人が多かったのにショックを受けました。自分が親のお金で大学に行っている一方、彼らは逆に家族を助けるために言葉も通じない外国で一生懸命生きていました。 その後、日本に暮らす外国人の子どもの教育を本格的に勉強することにして大学院に入ってから、一年休学してフィリピンに滞在しました。フィリピンを選んだのは、その言語や文化をわかっている日本の教師や教育学者が極端に少ないと感じたからです。現地では、大学に行く代わりに日本のNGOでインターンをしながら語学学校に通いました。卒業後は、マニラに駐在させてくれる会社を見つけてしばらく働いていました。 現在は、ひと息ついてスペイン語の勉強のために南米にいます。フィリピンは以前スペインの植民地だったこともあり、この道の専門家になるためにはスペイン語も習得すべきだと判断したからです。
- Q. プロフィールに言語トラベラーとありますが、現在挑戦中の言語・習得した言語について教えてください。
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A. 比較的得意なのはタガログ語の他に英語、スペイン語、それからユニークなものではエスペラントもできます。 その他に挑戦中なのはポルトガル語、それからフィリピン地方語であるセブアノ語とチャバカノ語です。 インターネットのおかげで、どこに住んでいても好きな言語の勉強ができ、とても便利です。
- Q. 多言語習得をされていて、気付いたこと、勉強のコツなど、新しい発見はありましたか?
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A. 細かい点はいろいろと心構えやテクニックもありますが、大きなことで言うと、目標管理がとても重要ですね。 特に多言語の並行学習となると限られた時間やリソースを効果的に使っていく必要がありますから、その言語でどこまでできるようになりたいのか、いつまでにできるようになりたいのか、から逆算していく発想で現実的な方法を設定します。とはいえ私はストレスになるようなプレッシャーはかけず、もっぱら趣味としてやっています。自分にはそれが一番合う、とわかりました。
- Q. バックパック旅行をされていたんですね!思い出深い国や、エピソードなど教えてください。
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A. やはり自分で手配した初めての旅行が一番で、カルチャーショックも大きかったです。 大学3年のとき、日本語で文通していた大学生を訪ねに上海に行ったんですが、そのとき大学の寮に泊めてもらったりする中で、世界に友人がいるってこんなに楽しいことはない、と気づいたんです。それが私の言葉トラベルの原点になりました。 友人に会うまでは、上海の空港で間違えて国際電話カードを買ってしまったり、漢字の筆談で道を訪ねたり、トラブルもたくさん経験しましたが、今ではそれらも良い思い出です。いつかは中国語もやりたいです。
- Q. 現在はエクアドルで音楽講師をされているとのことですが、どんなジャンルのどんな楽器を教えているのでしょうか?
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A. 私はピアノ、フルートのクラスと、初心者向けコンピュータ音楽制作クラスも担当しています。 こう見えて実は音楽大学出身で、当時はクラシック音楽を勉強しました。教職への憧れはずっとあって免許もとりましたし、駐在のときも、いつかは先生もしたいと思っていたんです。 フィリピンに戻ったら、自分の学校を開くのが夢です。
- Q. 先生のレッスン、『タガログ語 tagalog』について教えてください。全くタガログ語を知らない初心者でも始められますか?
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A. もちろんです!
英語をフィリピン人講師に教わっていらっしゃる生徒さんで、「フィリピノ語(タガログ語)ってフィリピンの国語らしいけどどんな言語なんだろう?」と思われたらぜひ気軽にレッスンを体験いただければと思います。一人でも多くの方に、フィリピンを好きになるきっかけを持ってもらいたい、というのが私のモットーです。 - Q. カフェトークの生徒へメッセージをお願いします!
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A. 生徒さんの多くは英語を習っていると思いますが、英語だけで終わらずにぜひ多言語脳になっていただきたいです。ひとつの外国語がある程度習得できたら、その経験によって次の言語の習得はどんどん易しくなっていきます。 どこでも英語だけで押し切るのではなく、少しだけでもいいので海外旅行先の言語なども勉強して、ぜひ会話で使ってください。相手の言語を話すことで、尊重の姿勢を見せることがコミュニケーションにおいてとても重要だ、ということを私はタガログ語から学びました。言語は情報伝達の手段だけでなく、(方言のように)仲間意識を共有する役割がある、ということを忘れないでいただきたいです。