久しぶりのコラムです(汗)
声楽を学ばれている皆さん、NHKラジオのイタリア語講座は聞いてらっしゃいますか?声楽を習ってイタリア語のものを歌う以上、基本的なイタリア語文法は知っていないと解釈できないので、せめて初級イタリア語は勉強したいところです。でも声楽家にとって、文法以上にできなくてはいけないのが発音です。
さて、イタリア語の発音は本当に簡単なのでしょうか?
確かに、8割ぐらいローマ字読みそのままでOKですし、母音+子音の組み合わせになった言語なので、カタカナ発音でも全然通じないってことはないでしょう。
でも、歌の中でもそれでいいのでしょうか?
音を追究しているはずの声楽家がカタカナ発音で歌っているとしたら、音そのものを粗末に扱っていることにならないでしょうか??音にこだわらない音楽家・・・むむむ、なんだか矛盾を感じます。
私ごとで恐縮ですが、初めて自分の声楽的ブレイクスルーを感じたのは「舞台語発音」という授業で、イタリア語の発音をしっかり学んだ大学3年生の時でした。イタリア語をちゃんと発音できるようになったことによって、声楽の技術が一段上に引っ張られた、そんな気がしています。
イタリア語は言葉そのものからも「音楽」を感じる言語です。ただアルファベートを読むだけなら誰でも簡単にできてしまう言語だからこそ、音楽を再現する者として、正しい発音を早く身につけて、イタリアの音楽を言語からも感じて欲しいと思っています。
NHKラジオまいにちイタリア語~応用編~「イタリア語発音ラボLaboratorio della dizione italiana」は、7月2日(木)朝7:45もしくは夕方16:45からNHKラジオ第2で始まります。(朝も夕方もお仕事中の方は、翌週の月曜日からNHKゴガクのHP上で前週分の放送が聞けます。)声楽で歌われる舞台語としてのイタリア語発音がご専門である森田学先生が講師です。
普段、基礎編だけで応用編はパスされている方も、いつもは文法が難しくてラジオを敬遠されている方も、是非、是非、聞いてください!
中村勇太
2015年6月27日
器楽にとっても大切なご指摘ですね(^_^)