カウンセリングを生活の一部に。
カウンセラーのayakoです。
みなさんいかがお過ごしですか。
今日は「脳はダメを理解しない、シロクマ効果」のお話です。
脳は否定形を理解しないというお話を過去にしたことがあるんですけれども、
今日はその一例として「シロクマ効果」という現象をご紹介します。
では、みなさん想像してみてください。
あなたは自然が豊かなアフリカにいます。
でも、シロクマがいるとはイメージしないでください。
…どうでしょうか?
「シロクマはイメージしないで」と言われたのに、
一瞬でも白いモフモフの動物、シロクマが頭に浮かびませんでしたか?
これが、「脳は否定形を理解できない」ということなんです。
「〜しないで」と言われた時、脳は一度その対象をイメージしてしまいます。
この現象には名前があって、**シロクマ効果(White Bear Effect)**と呼ばれています。
アメリカの心理学者ダニエル・ウェグナーが行った実験で広く知られるようになりました。
「シロクマのことを考えないでください」と言われた人たちは、
逆にシロクマのイメージがどんどん浮かんでしまったんですね。
これは、シロクマに限りません。
「象のことを考えないで」「あの失敗を思い出さないで」なども同じです。
考えまいとすればするほど、頭の中でそのイメージが強くなる。
たとえば、過去の失敗を思い出して「もう考えるのやめよう、ダメダメ!」
と否定の言葉を繰り返すほど、ますますそのことが頭から離れなくなってしまいます。
こうした「〜してはいけない」という命令は、
実は脳には逆効果になってしまうんです。
じゃあどうすればいいかというと、
・別のことに意識を向ける
・まずは受け入れてから、視点を変える
というアプローチが効果的です。
「失敗した。でも学びもあった」
「考えちゃうけど、それでも大丈夫」
そんなふうに、思考をゆるやかに切り替えてあげるんです。
これは子育ての場面でも応用できます。
たとえば、「ここは走っちゃダメ!」ではなく、
「ここはゆっくり歩こうね」と肯定的な声かけをする。
ゲームをやめてほしい時も、「もうゲームしちゃダメ!」ではなく、
「〇時〇分までね」と伝えるほうが、子どもも受け入れやすいかもしれません。
自分自身にも同じように、
「〜しないで」と禁止するのではなく、
「〜しよう」と置き換えるだけで、気持ちがずっと楽になります。
今日は「脳はダメを理解しない、シロクマ効果」のお話でした。
では、またお会いしましょう。
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