人間関係というのは、まるで2本の直線のようだと思う。
交わるか、交わらないか。
どれだけ近づいても、交点はたった1つだけで、それ以上にはならない。
どこかで交差したとしても、それぞれの進む方向が変わるわけではなく、
やがて離れていくこともあれば、並行して続くこともある。
僕と彼女の交点は、ただの1つ。
ずっとそれ以上にはならない。
でも、それが悪いわけじゃない。
交差した時間があったからこそ、いまの僕がいるのだと思える。
それなら、何も悲観することはない。
桜の季節に彼女と過ごしたあの日々は、今も僕の心の中にある。
「Cherry Days」とでも呼ぶべき、僕たちの青春の一瞬。
それがどれほど輝いていたかを、僕は忘れないだろう。
これからも僕は変わり映えのない毎日を過ごしていく。
記憶力の悪い僕は、いつか彼女のことも、
交差した記憶も忘れてしまうかもしれない。
でも、それでいいと思っている。
第一、いつまでも立ち止まっていたって仕方ない。
それなら、前を向いて、一日一日を楽しんだほうが良いはずだ。
なあ、さくら。君はどうだろう?
桜の花が散るこの空の下、きっと君なら笑って言うだろう。
「進みなよ、ケイスケ」って。
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