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「オプション」と “option” のちがい

Candice Nina

「このツアー、温泉オプションも付けられるよ」

「この車、オプションでナビもつけられるよ」


こんなふうに、日本語では「オプション」という言葉を「何かを追加で選べる・つけられるもの」という意味でよく使います。でもこの「オプション」、英語で option と訳すと、実はちょっとズレてしまうことがあるんです。


日本語で「オプション」と言うと、主に「基本の内容に加えて追加できるもの」「別料金でつけられるサービスや機能」という意味で使われることが多いですよね。


・オプションを付ける(=追加する)

・オプション料金(=追加料金)

・オプションで選べます(=追加で選択可能)


これは英語で表すときに要注意です。


英語の option という単語は、もっと広い意味で「選択肢」を指します。

たとえば:


・“I wanted to know what my options are.”

 「どんな選択肢があるか知りたかったんだ。」


この場合、話し手は「どんなものが選べるのか」を知りたがっているのであって、「何を追加できるか」に限って話しているわけではありません。つまり、英語の option は「AかBかCか、どれを選ぶか」という状況で使われます。


日本語の「オプションを付ける」という表現を英語にするには、文脈に応じて別の言い方にする必要があります。


たとえば:

✅ “You can add a GPS for an extra fee.”

 (ナビを追加できます)

✅ “Optional activities include a hot spring visit.”

 (任意のアクティビティとして温泉訪問もあります)

✅ “We offer add-ons such as a local guide.”

 (地元ガイドなどの追加サービスをご用意しています)


日本語で「オプション」というと「付けてもいいし、付けなくてもいい」というニュアンスがありますが、これに一番近いのが英語の optional です。

・“This session is optional.”

 (このセッションは任意参加です)

・“Meals are optional and not included in the base price.”

 (食事はオプションで、基本料金には含まれていません)

Optional は「選択可能だけど、義務ではない」ものを指します。


よくある誤訳と自然な表現

・オプションを付ける(=追加する)

 → add an option ×
 → add a feature / include an extra 〇

・オプション料金(=追加料金)

 → option fee ×

 → additional charge / extra fee 〇

・オプションで選べます(=追加で選択可能)

 → you can choose an option ×

 → optional / available upon request 〇


言語のすれ違いは小さなことから起こります。“Option” のように見慣れたカタカナ語でも、英語と日本語で意味が微妙にズレていることがあります。ちょっとした違いに気づくことで、ぐっと自然な英語が使えるようになりますよ!

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This column was published by the author in their personal capacity.
The opinions expressed in this column are the author's own and do not reflect the view of Cafetalk.

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