こんにちは かなでピアノのかなです!
ピアノを教えていると、
よく「楽しく続けさせたいけど、ちゃんとやらないんです」という相談を受けます。
親としては、楽しく続けてほしい。
でも、ダラダラになってしまっても困る。
その気持ち、とてもよくわかります。
私自身も、かつては“継続すること”だけが正しいと思っていた時期がありました。
続けることは力になる。
それは今も変わらず信じているけれど、
「どう続けるか」は、本当に人それぞれなんだと、年々感じるようになりました。
自由にのびのびやらせすぎると、すぐに飽きてしまう子もいます。
でも、「やりなさい」と言われ続けた子は、心のどこかで音楽が義務になってしまう。
そのバランスの取り方が、
実は一番、先生の腕の見せどころだと思っています。
私の中でひとつ大切にしているのは、
“自分で弾きたくなるしかけ”をそっと用意しておくことです。
たとえば、
ちょっとした絵本のようなワークブックを添えたり、
次の曲の中に、その子が好きそうな雰囲気の音を入れたり。
お母さんに「次これを弾いてほしいな〜って言っておいてくださいね」なんてお願いすることもあります。
子どもって、不思議なもので、
「これをやりなさい」よりも「これ楽しそうじゃない?」のほうが、
ずっとすんなりとやってくれる。
そして、それを続けていくと、
“自分で選んで練習している”という感覚が生まれてくるんです。
そのとき初めて、
「自由」と「継続」が矛盾しないものになる気がします。
強制されないけど、自分でやっている。
それって、大人でもすごく難しいことだけど、
小さな成功体験の積み重ねで、ちゃんと身についていきます。
教える立場として大切なのは、
“結果をすぐに求めすぎないこと”かもしれません。
音楽を通して、
自分の気持ちを素直に感じたり、
失敗しても「またやってみよう」と思えたりする心を育てたい。
そしてその先に、
その子なりの「続け方」が見つかるといいなと思っています。
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