日本語のニュースや防災のチラシなどで、
「自分は大丈夫だとは思わないでください」
というような文を見たことがありますか?
この表現は、日本語ではよく使われるけれど、外国人学習者には少し分かりにくい表現の一つなんだということを、つい先日のレッスンで気付きました。
え?「自分は大丈夫」って、いいことじゃないの?
たしかに、「大丈夫」はポジティブな言葉ですよね。
「元気ですか?」「はい、大丈夫です」のように、日常会話でよく使われます。
でも、防災や病気の話になると、この言葉は油断(ゆだん)していることを注意するために使われます。
たとえば、こんな言い方です:
- 「地震が来ても、自分は大丈夫だと思っていた」
- 「避難なんて必要ない。自分は大丈夫だろう、と思っていた」
これらの文の中では、「自分は大丈夫だ」というのは、
「きっと何も起こらないから、何もしなくてもいい」と思いこんでいる状態を表しています。
『~と思わず』ってどういう意味?
「思わず」は、「つい思ってしまう」という意味でも使われますが、
この文の「~とは思わず」は、
? 「そう思わないようにしてください」という注意の言い方です。
つまり、
「自分は大丈夫」と思わず、避難の準備をしておきましょう。
これは、
「自分には関係ない」と考えないで、ちゃんと準備しましょう
という意味なんです。
どうしてそんな言い方をするの?
日本では、「自分だけは大丈夫だろう」と思って何もしない人が、
実際に被害にあうことが多いのです。
だからこそ、日本語ではこのように言うことで、「油断しないでね」という注意をやわらかく伝えています。
✅ まとめ
- 「自分は大丈夫だ」と思うのは、油断しているサイン
- 「~とは思わず」は、「そう思わないように」という注意の表現
- 防災や健康の場面でよく使われる
? 考えてみよう
- あなたの国でも「自分は大丈夫」と思って何もしない人はいますか?
- そのような人に、どう注意しますか?
- あなたなら「避難の大切さ」をどう伝えますか?
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