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内モンゴル産の羊肉に臭みがない理由――食文化に見る“餌”の哲学

Sae.O

この前の上海出張中、ある火鍋の席で勤め先の上海現地法人の代表からこんな話を聞きました。「内モンゴルの羊肉は臭みがないのは、草を食べて育つからなんですよ。安い羊肉は穀物や加工飼料で育てられるから、あの独特なにおいが出るんです」と。ふと箸を止めて、なるほど…と深く納得した瞬間でした。

 

 

羊肉の風味は、育つ環境と餌で大きく変わる――これを通して、「素材の背景を知ることの価値」や「文化や地域による味覚の違い」に気づかされます。  

中国の火鍋文化における羊肉の存在感は大きく、その中でも内モンゴル産は「産地直送」を謳われるほど“臭みがなくて上質”と高く評価されているのです。

 

これは単なるグルメ情報にとどまりません。たとえば、我々が商談相手との会食で提供された料理について何気なく「おいしいですね」と伝える裏に、実はこうした地域性・品質・誇りが込められているかもしれない――そんな視点を持つことで、コミュニケーションも一段深まるのではないでしょうか。

 

 

何気ない火鍋のひとときから学んだのは、素材の背景を“知る姿勢”の大切さでした。ビジネスでも言語教育でも、「相手の背景や前提に目を向ける姿勢」は共通しています。  

次に「内モンゴル産地直送の羊肉」口にする機会があれば、ぜひ内モンゴルの草原の風を思い出してみてください。

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本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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