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ヨーロッパも酷暑の夏

今週のテーマ: 今自分の国では・・・これが話題になっています!

Shibashiba

私は現在日本に住んでいますが、15年間住んだヨーロッパで今話題になっていることと言えば…

暑い!

特に南フランスやイタリア、スペインは40度を超える地域もあるようです。

日本と違うのは、冷房設備の無い家や施設が多いこと。
もともとそこまで暑くならず、暑いとしてもカラッとしているので、これまではあまり必要なかったのですね。扇風機でさえ珍しいものでした。
また、冷房の使用でさらに戸外の気温が上がり、環境に負荷がかかるということで、長い目で見て異常な暑さの解決にはならないとされてきました。冷房は体力の落ちた人や、高温での作業など、特別な場合のみと考えられていたようです。

しかし、今年は冷房がないため学校をお休みとせざるを得なかったり、原子力発電所さえ稼働を止めたりしている状況で、エアコン使用が広がっていくのかもしれません。

夏に乾燥しているというとうらやましいような気もしますが、山火事発生の可能性が高くなります。南ヨーロッパはただでさえ、山火事が多かった地域です。

みんなどうやって暑さをしのいでいるのかというと、昼間でも雨戸を閉めて太陽の光が入らないようにしたり、水をたくさん飲んだり、大型店舗など冷房のある施設に行ったり…
南仏のマルセイユでは、公営のプールが無料になったとか。

私がフランスで出産した2003年も、記録的な暑さでした。
我が家も冷房はなく、天井で扇風機が回っていました。

その年は、暑さが続いた日数といい、気温といい、1950年以降最悪だったそうです。
フランスの気象庁によれば、三分の二の観測地点で35度を超え、15%の都市で40度以上を記録したとのこと。
8月1日から20日までで1万5千人の死者が出たと言われています。

その間シラク大統領はカナダにバカンスに行っており、他の大臣もフランスの避暑地でポロシャツ姿のままインタビューを受けたことから、政府は激しい非難を浴びました。
また、フランス社会では世代間の交流が少ないということも反省点として挙げられましたが、それは日本でもありがちなことかもしれません。ただ、フランスには町内会がありません。また、核家族化が日本より早く進んだのは確かです。

私は翌月に出産を控えていましたが、あまりにも暑いので車で北の方の海に連れて行ってもらいました。
人に知られていない岩だらけの浜で、冷たい海水に浸かっていたのを覚えています。

さて、日本では日焼けを防ぐために顔を覆っている人も多いですが、フランスではNGです。テロの影響からか、公の場で顔を隠すことは禁じられているのです。

同じヨーロッパでも、その辺の法律は国によって違うので、隣の国では大丈夫だったりします。
夏ヨーロッパに行く方は、予め調べておいたほうがいいかもしれません。


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本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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