大学入試の小論文試験は、志望校合格を左右する重要な科目です。自分の考えを論理的にまとめ、説得力ある文章を書くことが求められますが、文章の内容だけでなく、誤字・脱字などの「基本的なミス」も非常に大きな減点要因となります。
たとえ内容が優れていても、誤字や脱字が多いと、読みにくくなり、試験官の印象を大きく損ねることになります。逆に言えば、誤字・脱字を減らすだけで評価が格段に上がるとも言えるのです。
この記事では、小論文でよくある誤字・脱字をはじめ、減点につながるポイントを具体的に解説し、どうすればミスを防げるかの対策法も紹介します。合格に向けて、最後の詰めとして必ず押さえておきたい内容です。
1. 誤字・脱字が減点につながる理由
1-1. 文章の読みやすさが損なわれる
誤字や脱字があると、文章の意味が伝わりにくくなったり、読み手にストレスを与えたりします。文章は相手に理解してもらうためのコミュニケーション手段なので、読みにくい文章は評価が下がります。
1-2. 受験生の注意力や準備不足を疑われる
誤字脱字は単なるミスではなく、注意力不足や入念な準備ができていない印象を与えます。入試は限られた時間での勝負なので、基本的な部分でミスが多いと合否に響きやすいのです。
1-3. 論理的な文章構成にも影響を与える
誤字・脱字のせいで文章の意味が曖昧になると、論理の展開が分かりづらくなり、説得力が低下します。いくら良い主張をしていても、細部のミスで論理性が損なわれると減点対象になります。
2. 小論文でよくある誤字・脱字のパターン
2-1. 漢字の書き間違い
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「難い」と書くべきところを「かたい」と読める「固い」と書いてしまう
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「承知」を「昇知」と誤る
漢字の誤用は内容の正確な伝達を妨げるため、特に注意が必要です。
2-2. 送り仮名の誤り
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「忘れ物」と書くべきところを「忘物」と書く
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「調べる」を「調べる」と書くが、一部送り仮名を抜かすミス
送り仮名は正しい形で書かないと減点されることがあります。
2-3. かなの脱落・誤用
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「てにをは」の脱落(助詞や助動詞の抜け)
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「たしかだ」と書くべきところを「たしだか」と間違える
特に助詞のミスは意味が変わる場合もあり、重要です。
2-4. 同音異義語の混同
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「効果」と「効果」
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「行う」と「おこなう」(表記の統一ミス)
意味の異なる言葉を間違って使うと減点されやすいです。
3. その他の減点ポイント
3-1. 文法の誤り
助詞の誤用や動詞の活用ミスなど、文法の基本的な間違いも減点対象です。正しい文法が使えているか、文章全体を見直すことが重要です。
3-2. 論理の飛躍や矛盾
誤字脱字とは別ですが、論理の一貫性がないと高得点は望めません。論理展開が破綻している場合も減点されるため、内容の整合性にも注意しましょう。
3-3. 不適切な表現や口語
小論文はフォーマルな文章です。カジュアルな言葉遣いや略語を使うとマイナス評価になりやすいです。
4. 誤字・脱字を防ぐための具体的な対策
4-1. 書き終えたら必ず見直しをする
時間がない場合でも、小論文を書き終えたら最低1回は必ず見直しをしましょう。読み返して誤字・脱字がないかチェックすることは非常に効果的です。
4-2. 音読チェックを活用する
書いた文章を声に出して読むと、誤字脱字や不自然な表現に気づきやすくなります。音読チェックはミスを発見しやすい方法です。
4-3. 定期的に漢字や語句の基礎練習をする
漢字の読み書きや語句の使い方の基礎が固まっていないと、誤字脱字が増えます。日頃から漢字ドリルや語彙問題に取り組みましょう。
4-4. 文章作成の際は「てにをは」や漢字の使い方に特に注意
助詞(てにをは)の使い方は文章の意味を左右します。文章の意味が明確かつ正確に伝わるよう、意識して書く練習をしてください。
5. 模試や過去問を活用した対策法
模試や過去問を使って実際に小論文を書き、誤字脱字を含めた添削を受けるのが効果的です。自分の癖やミスしやすいポイントを把握できるからです。
添削では、誤字脱字だけでなく表現や論理の面でもアドバイスをもらいましょう。これにより総合的な文章力アップが期待できます。
6. まとめ:誤字・脱字ゼロを目指し、合格を勝ち取ろう
小論文試験での誤字・脱字は、非常にもったいない減点ポイントです。内容が良くても、こうしたミスで評価を落とすことがないよう、細部まで丁寧に取り組みましょう。
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書き終えたら必ず見直しと音読チェックを行う
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漢字・語句の基礎固めを日頃から怠らない
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助詞や送り仮名の使い方に注意する
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模試や過去問での添削を通じて弱点を把握する
これらのポイントをしっかり押さえ、減点を防ぐことで、小論文の評価を最大化し合格をつかみ取りましょう。
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