※このコラムは、ふだん日本のテレビや新聞、ネットで見たり聞いたりする広告を通じて
日本語や日本人について考えるコラムです。
京都にいます。
今日の京都は39度、
外に出ると焼(や)かれるような暑さです。
私が子供の頃 (60年以上前ですが(笑)) は、
「今日は暑い!」と思う日でも、32度か33度でした。
それがいつの間にか35度が当たり前になり、
最近は、39度、40度と言われても、驚(おどろ)きません。
日本は、そして地球は、どんどん暑くなっていますね。
昔は、このCMのように、
暑くても、その中でわずかな涼(すず)しさを楽しむ心のゆとりがありました。
夏の午後、縁側(えんがわ)で食べるスイカやかき氷は、夏の楽しみでした。
※縁側(えんがわ)…家の座敷の外側に設けた、細長い板敷きの部分。
https://youtu.be/RvYdYJxUPEg?si=HoBX_9L7p9tjyBgX
今は、扇風機と団扇(うちわ)では、
確実に熱中症(ねっちゅうしょう)にかかります。
※団扇(うちわ)…細(ほそ)く削(けず)った竹に、紙などを張(は)って、風を起(おこ)こすもの
若者にとっては、夏は恋の季節、
夏の暑さは、若者の心を沸(わ)き立(た)たせました。
私にとっても懐(なつ)かしい広告です。
https://youtu.be/m36Afa9Az24?si=W65vV4CmXmwKSJ4N
https://youtu.be/3hrGOMrN4Uk?si=4JaRzqUijihci1nV
また、夜になると、暑さも和(やわ)らぎ、
子供にとって
蚊取(かと)り線香(せんこう)の匂いの中での
花火(はなび)や、蚊帳(かや)の中での大騒ぎなど
夏ならではの楽しみがたくさんありました。
※蚊取(かと)り線香(せんこう)…火をつけて煙(けむり)を出し、蚊を追(お)い払(はら)う線香
※蚊帳(かや)…蚊を防ぐために寝床(ねどこ)を覆(おお)う寝具
このCMは、その頃の、
いかにも日本の夏らしい情景(じょうけい)を描いたCMです。
https://youtu.be/EnxoqVqkYis?si=aWDgDx33rN43eV42
今では、夜になっても「危険な暑さ」、
エアコンのある部屋の人工的な涼しさしかありません。
あまり考えたくありませんが、
今に、夏は、人は地下で暮らすとか、
都市をドームで覆(おお)って、都市そのものを空調(くうちょう)するとか、
そんな時代が来るのかもしれません。
でもそうなると、さらに電力が必要になり、
さらに、地球は暑くなる…。
あまりに暑いので、
昔の日本の夏の情緒(じょうちょ)を思い出そうと思って
このコラムを書き始めましたが、
話が、あまり考えたくない未来に向かってしまいそうなので、
このあたりでやめておきます。
*********
KOBA
*********
コメント (0)