日常的に使われている韓国語の中には、日本語由来の単語が数多く存在します。ところが、語源となっている日本語とは発音や意味が大きくかけ離れており、日本語ネイティブにとって難解なものもチラホラ……。「日本人のくせに日本語も知らないのか!」と、韓国の方に詰められる(?)ことも珍しくないのです。
先日は釜山に出張中の韓国人夫から「'다찌[タチ]'とは何ぞや?」と連絡が来たのですが、いきなりのことで、そもそも韓国語なのか日本語なのかもチンプンカンプン……。またもや、「日本語なのに~!」と詰められる事態に発展いたしました^^;夫によると、飲食店のレシートに、「다찌[タチ]」と共に番号が印字されていたとのこと。状況からして、それがテーブル番号を表しているらしいことまではわかりました。そして、その日夫が座っていたのがカウンター席であったという事実も。
そうなんです!どうやら韓国の方々は、「カウンター席」のことを指して「다찌석(--席)[タチソク]」と言っているらしいのです。タチソク、タチソク、タチソク……そんな日本語あったかなぁ……とグルグル考えを巡らせていると、突然ひらめきました。まさかの「立ち席」ではないのかと!本来の「立ち飲み・立ち食い用の席」という意味から「立つ」という概念だけがスッポリ抜け落ちて、「カウンター席」という意味が独り歩きしているのが、「다찌석(--席)[タチソク]」だったのですね。座るのに「立ち席」とはこれいかに^^はぁ~、今回もなかなかの難易度でした。
ちなみに、慶尚南道には、お酒を注文すると海鮮のおつまみが自動的にセットで出て来る独特な飲酒文化があり(メニューにはお酒の値段のみ表示)、一部地域ではこれも「다찌[タチ]」と呼ばれているのだそうです。勝手な推測ですが、こちらは日本の「立ち飲み」スタイルが微妙に変形したものではないかとにらんでいます。さて、皆様の推理はいかがですか。
※ハングルに不慣れな方のために、発音をカタカナ表記しております。正確な発音とは言えませんので、ご参考程度にとどめてください。