【共通テスト現代文】読み返しが減る!現代文の効率的な線引き術:80分の壁を突破する構造的読解

AZUKI

 

「読み終わったはずなのに、設問を見ると内容を忘れている」 「本文と設問を何度も往復してしまい、時間が足りなくなる」 「とりあえず重要そうなところに線を引いているけれど、結局見直さない」

共通テスト現代文において、多くの受験生が直面する最大の敵は「時間」です。そして、その時間を浪費させている真犯人は、**「根拠を探すための無駄な読み返し」**にあります。

もしあなたが、本文に「なんとなく」線を引いているのなら、それは非常にもったいないことです。正しい線引き(マーキング)術は、単なる強調ではありません。それは、文章を読みながら脳内に「設計図」を描き、設問を見た瞬間に「解答の根拠がどこにあるか」を指し示すためのナビゲーションシステムなのです。

この記事では、読み返しを最小限に抑え、80分という制限時間内に余裕を持って完答するための「効率的な線引き術」を徹底解説します。


1. なぜ「なんとなく線引き」ではダメなのか?

多くの受験生が「大事だと思ったところ」に線を引きます。しかし、試験の緊張状態では「全部大事」に見えてしまい、気づけばページ中が線だらけ……という経験はないでしょうか。

線の引きすぎは「情報のノイズ」になる

線を引きすぎると、視覚的なメリハリが失われます。設問を解くときに見直しても、どこが本当のポイントなのかが埋もれてしまい、結局また一から読み直すことになります。これがタイムロスの原因です。

「理解」と「整理」を同時に行う

正しい線引き術の目的は、**「論理構造を可視化すること」**です。筆者の主張、具体例、対比構造。これらを記号で色分け・形分けすることで、読み終わった瞬間に「文章の骨組み」が浮き彫りになる状態を目指します。


2. 読み返しを激減させる「4つのマーキング・ルール」

今日から使える、具体的かつシステマチックな線引きの基準を提案します。

① 接続詞は「論理の信号機」として囲む

文章の流れを決定する接続詞には、必ず決まった記号をつけます。

  • 逆接(しかし、だが、けれど): 最も重要。直後に筆者の本音や主張が来ることが多いため、大きな「△」や「逆向きの矢印」で囲みます。

  • 言い換え・要約(つまり、すなわち、要するに): 結論のサインです。「=(イコール)」や「丸囲み」をします。

  • 例示(たとえば、具体的には): 内容を補足するパーツです。ここ自体は結論ではないため、ブラケット「( )」で括り、読み飛ばし候補にします。

② 筆者の主張(結論)には「直線」

「〜ではないか」「〜と考える」「〜に他ならない」といった、筆者の断定や強い意見が含まれる文には、定規を使わずにスッと横線を引きます。

  • ポイント: 段落の最後や文章の末尾に現れやすいため、常に「結論はどこだ?」と探し回る姿勢が大切です。

③ 対比構造には「二重線」と「丸」

評論文の核心は「対比」にあります。「近代 vs 現代」「西洋 vs 東洋」「科学 vs 芸術」など、対立するキーワードが出てきたら、一方は「〇」、もう一方は「□」で囲みます。

  • メリット: 設問で「傍線部Aと対照的な概念を選べ」と問われた際、本文に戻ることなく記号を探すだけで答えに辿り着けます。

④ 疑問提示には「波線」

「なぜ〇〇なのか?」「果たしてそうだろうか?」といった、筆者が読者に投げかける問いには波線を引きます。

  • ポイント: 評論において「問い」は「答え」とセットです。波線を引いた箇所のすぐ後、あるいは文章の最後に、必ずその回答が用意されています。


3. 実戦トレーニング:段落を「構造」で捉える

線を引きながら、頭の中では以下のような「情報の仕分け」を同時に行います。

  1. 「具体例」は速読、あるいは読み飛ばす: 「たとえば」で始まる部分は、主張を理解するための補助パーツです。一度主張を理解したら、具体例の細部にこだわる必要はありません。

  2. 「定義語」は絶対に見逃さない: 「〇〇とは、〜ということである」という定義文には、二重線を引きます。設問で言葉の意味を問われる際の直接的な根拠になります。


4. 設問と本文を繋ぐ「双方向」の線引き術

本文を読み終わった後の「設問の解き方」にも、線引きの技術は活かされます。

設問文の「条件」に線を引く

「最も適当なものを選べ」「本文の趣旨と合致しないものを選べ」といった設問の条件を見落とすと、すべてが台無しになります。「適当なもの」なら〇、「合致しない」なら×を大きく設問文に書きます。

選択肢を「要素分解」して消去する

長い選択肢を一つの塊として読まず、スラッシュ「/」で分解します。 「原因はAであり/その結果Bとなり/最終的にCとなった」 このように分解し、本文のマーキングと照らし合わせて「Aは合っているが、Bが違う」と×をつけていくことで、紛らわしい選択肢に騙されなくなります。


5. 保護者の方へ:現代文は「視覚的な整理能力」の試験です

お子様が現代文の時間が足りないと悩んでいるとき、それは速読力(目を速く動かす力)の問題ではなく、**「情報の整理能力」**の問題であることがほとんどです。

保護者の方にできるサポートは、お子様の解いた後の問題冊子を見てあげることです。 もし真っ白であれば、「どこが大事だと思ったか、印をつけてごらん」と促してあげてください。逆に、真っ黒に塗りつぶされているなら、「本当に大事な3箇所だけ選ぶならどこ?」と絞り込む練習をさせてあげてください。 線引きが洗練されてくると、お子様の思考も整理され、落ち着いて問題に向き合えるようになります。


6. まとめ:線引きは「未来の自分へのメッセージ」

試験中のあなたにとって、数分前の自分は「過去の人」です。読み進めるうちに、最初に読んだ内容のディテールは薄れていきます。

  1. 接続詞を囲んで、論理の「曲がり角」を明確にする。

  2. 対比キーワードに記号をつけ、構造をビジュアル化する。

  3. 筆者の主張にのみ線を絞り、情報の優先順位をつける。

これらの線引き術を習慣化することで、本文はもはや「文字の羅列」ではなく、正解へのルートが描かれた「地図」に変わります。無駄な読み返しを捨て、自信を持って正解を選び取れる快感を、ぜひ次の演習で体感してください。

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