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資格試験の訂正ノート|同じミスを減らす復習法

じゅんじ / John

問題集は解いている。
解説も読んでいる。
その時は分かった気がする。
 
それなのに,
数日後に似た問題を解くと,また間違える。
 
「ちゃんと復習したはずなのに。」
「なぜ同じところで間違えるのか。」
 
資格試験の勉強で差がつくのは,
勉強時間だけではありません。
間違えた後の扱い方です。
 
もちろん,演習量は大切です。
しかし,間違えた問題をどう扱うかで,
その後の伸び方は大きく変わります。
 
そこで役立つのが,「訂正ノート」です。
 
ただし,ここで言う訂正ノートは,
きれいにまとめるノートではありません。
解説を丸写しするノートでもありません。
 
次に同じミスをしないための,短いミス記録です。
 
■ よくある失敗:目的が「ノートの完成」
 
資格試験の勉強でよくあるのは,
間違えた問題の解説を丁寧に写すことです。
 
色ペンを使う。
見出しをつける。
重要語句を囲む。
きれいに整理する。
 
もちろん,それ自体が悪いわけではありません。
 
しかし,資格試験は範囲が広いことが多いです。
ノート作りに時間をかけすぎると,
肝心の問題演習や復習の回数が
足りなくなることがあります。
 
きれいなノートは残っている。
でも,点数はあまり伸びていない。
 
そういうことも起こります。
 
なぜなら,
目的がいつの間にか「合格すること」ではなく,
ノートを完成させること」に変わってしまうからです。
 
■ 訂正ノートの目的:「なぜ間違えたのか」を残す
 
資格試験で訂正ノートを作る目的は,一つです。
 
同じミスを減らすこと。
 
これだけです。
 
問題を間違えた時に大切なのは,
「正解は何か」だけではありません。
 
もっと大切なのは,「なぜ自分は間違えたのか」を残すことです。
 
知らなかったのか。
意味を取り違えたのか。
問題文を読み落としたのか。
2択まで絞ったけれど,最後の判断が甘かったのか。
 
同じ不正解でも,原因はまったく違います。
ここを分けずに,
ただ解説を読んで終わると,
次も同じところでつまずきやすくなります。
 
■ 一番大事なのは「間違いの4分類」
 
資格試験では,
間違いを次の4種類に分けると
対策がしやすくなります。
 
1.知識不足
そもそも知らなかったものです。
用語,数字,制度,公式などを覚える必要があります。
 
2.理解不足
言葉は知っていたけれど,
意味や使い分けが分かっていなかったものです。
この場合は,丸暗記だけでなく,
具体例や比較で確認する必要があります。
 
3.読み間違い
「正しいもの」「誤っているもの」「最も適切なもの」
などを読み落としたものです。
これは知識の問題ではなく,
問題文の読み方の問題です。
 
4.判断ミス
2択まで絞れたけれど,
根拠が弱く,最後に間違った方を選んでしまったものです。
 
特に資格試験では,
「読み間違い」と「判断ミス」を
記録する価値が高いです。
 
なぜなら,
ここを直すと,知識量を大きく増やさなくても
点数が上がることがあるからです。
 
「知らなかった問題」は,
覚えるしかありません。
でも,「読み間違い」や「判断ミス」は,
解き方を変えるだけで防げることがあります。
 
たとえば,「誤っているものを選べ」を読み落としたなら,
次から問題文の条件に線を引く。

2択で迷って外したなら,
なぜ正解を選び切れなかったのかを一言だけ残す
 
これだけでも,同じ失点を減らしやすくなります。
 
■ 資格試験向けの訂正ノートは「3行」でいい
 
資格試験対策では,
訂正ノートは長く書かなくてかまいません。
むしろ,短い方が続きます。
 
おすすめは,次の3行です。
 
1行目:何を間違えたか
2行目:なぜ間違えたか
3行目:次にどう見分けるか
 
たとえば,電験三種の理論であれば,こんな形です。
 
問題:三相交流の電力計算で,線間電圧と相電圧を混同した。
原因:公式は覚えていたが,問題文の電圧が「線間電圧」なのか「相電圧」なのかを確認していなかった。
次回:三相交流では,計算前に「線間電圧」「相電圧」「線電流」「相電流」を整理してから公式に入れる。
 
これで十分です。
 
もう一つ,一般的な例を挙げます。
 
問題:「正しいものを選べ」ではなく「誤っているものを選べ」だった。
原因:問題文の条件を最後まで読まずに選択肢を見始めた。
次回:「正しい」「誤り」「最も適切」を丸で囲んでから解く。
 
このように書くと,自分のミスの「クセ」が見えやすくなります。
 
■ 私はマインドマッピングで整理することがあります
 
訂正ノートの形は,
必ずしも普通のノート形式でなくてもかまいません。
 
私自身は,内容を整理する時に
マインドマッピングを使うことがあります。
 
中心「間違えた問題」や「苦手な単元」を置き,
そこから枝を広げていきます。
 
たとえば,間違えた問題を中心に置くなら,
枝は次のようにします。

知識不足:どの用語を知らなかったか
理解不足:どの公式や考え方を混同したか
読み間違い:どの条件を読み落としたか
判断ミス:次に何を確認すればよいか
 
このように広げていくと,
自分のミスの「つながり」が見えやすくなります。
 
また,電験三種の「三相交流(苦手な単元)」を中心に置くなら
枝は次のようにします。

線間電圧
相電圧
線電流
相電流
電力公式
 
そうすると,単に公式を覚えるだけでなく,
どこを混同しやすいのかが見えやすくなります。
 
もし「線間電圧」と「相電圧」を混同したのであれば,
その周辺に
 
Y結線ではどうなるのか
Δ結線ではどうなるのか
電力公式に入れる電圧はどれか
問題文では何が与えられていたのか
 
と書き足していきます。
 
こうすることで,
ただ「間違えた問題」を記録するだけでなく,
周辺知識とのつながりも一緒に整理できます。
 
■ 大切なのは,きれいな図を作ることではない
 
マインドマップを使う時も,普通のノートを作る時も,
注意したいことがあります。
 
それは,きれいに作ることを目的にしないことです。
 
色をたくさん使う。
枝をきれいに整える。
見た目を美しくする。
 
それ自体が楽しくて続くなら,悪いことではありません。
 
しかし,資格試験の目的は,
きれいなノートやマインドマップを完成させることではありません。
目的は,次に同じミスを減らすことです。
 
訂正ノートは,人に見せるものではありません。
自分が次に間違えないための,自分専用の道具です。
 
だから,文章は短くてかまいません。
略語を使ってもかまいません。
図が多少ごちゃごちゃしていても,
自分が分かれば十分です。
 
大切なのは,あとで見返した時に,
 
「ああ,自分はここを混同していたんだな。」
「この公式は,条件を見てから使わないと危ないな。」
「問題文の読み方が雑になっていたな。」
 
と気づけることです。
 
完璧なノートを作るより,
何度も見返せるシンプルなノートの方が役に立ちます。
 
たとえば,
 
勉強を始める前に3分見る
週末に10分だけ見る
模試の前日に読み返す
同じ分野を解く前に確認する
 
これくらいの短い確認でも,
ミスの再発を防ぎやすくなります。
 
■ まとめ
 
資格試験対策で訂正ノートを作るのは効果的です。
 
ただし,目的を間違えてはいけません。
 
大切なのは,解説を丸写しすることではありません。
きれいなノートを完成させることでもありません。
 
大切なのは,
「なぜ間違えたのか」「次に何を見れば防げるのか」
を短く残すことです。
 
そのためには,
自分の間違いがどのタイプなのかを分類することから始めます。
 
知識不足なのか。
理解不足なのか。
読み間違いなのか。
判断ミスなのか。
 
この違いが分かると,復習の仕方が変わります。
 
そして,整理の仕方は一つではありません。
 
3行で短く残してもいい。
箇条書きで書いてもいい。
マインドマッピングで,
知識のつながりを見える形にしてもいい。
 
大切なのは,
自分が次に同じミスをしないために,
使える形にすることです。
 
資格試験は,知識を増やすことも大切です。
でも,それと同じくらい,
同じミスを減らすことも大切です。
 
合格に近づく人は,間違えない人ではありません。
間違えた後の扱い方がうまい人です。
 
間違いをただの失敗で終わらせず,次の得点につなげる。
 
そのための道具として,訂正ノートを小さく始めてみてください。

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本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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