日本語・韓国語講師の Hayoung_Eiko です ^ ^
ビール派の私は、
夏といえば、
キンキンに冷えたグラスで飲むビールの喉越しが忘れられません。
蒸し暑い日に仕事を終えて飲む一杯。
焼き鳥や枝豆をつまみながら飲む一杯。
「このために頑張ったな」
そう思える瞬間です。
そんな私にとって、
サッポロビールといえば、どちらかというと黒ラベルでした。
ですから最近、
若い人たちの間で「とりあえず赤星で」
と注文する人が増えているという話を聞いて、
少し驚いたのです。
赤星。
正式にはサッポロラガービール。
最近登場した商品ではありません。
むしろ明治時代から続く、
日本でもっとも歴史のあるビールブランドのひとつです。
それなのに今、
若い世代を中心に人気が広がっているそうです。
私が面白いと思ったのは、
「新しいビールが流行った」のではないということです。
赤星は昔からありました。
変わったのはビールではなく、
それを見る私たちの側なのかもしれません。
最近の日本では、
昔からあるものが改めて注目される場面をよく見かけます。
純喫茶。
レコード。
フィルムカメラ。
昔ながらの商店街。
どれも最新のものではありません。
むしろ不便な部分もあります。
それでも人々は、
そこに魅力を感じています。
興味深いのは、
そうしたものを好む人の中には、
その時代を実際には知らない若者も多いことです。
昭和を経験していない。
レコードが当たり前だった時代も知らない。
それなのに、
なぜか惹かれる。
なぜか落ち着く。
そんな感覚があるようです。
考えてみると、
私たちは毎日、
新しい情報に囲まれて暮らしています。
次々と流れてくるニュース。
毎年発売される新商品。
絶えず更新されるSNS。
便利になったことは間違いありません。
けれどその一方で、
あまりにも変化が速すぎるからこそ、
長い時間をかけて残ってきたものに安心感を覚えるのかもしれません。
それは単なる懐古趣味ではなく、
「長く残っているのには理由がある」
という信頼に近いものなのでしょう。
赤星も、
きっと同じです。
派手な広告で話題になったわけではありません。
長い年月をかけて、
居酒屋で。
飲食店で。
人から人へ。
少しずつ受け継がれてきました。
だからこそ、
今の若い世代には逆に新鮮に映るのかもしれません。
私はこの話を知って、
少し不思議な気持ちになりました。
私にとって赤星は、
昔からあるビールのひとつでした。
けれど若い世代にとっては、
新鮮で少し特別な存在に見えているそうです。
同じものなのに、
見る人が変わるだけで印象は変わる。
そんなことがあるのですね。
私たちは、
新しいものばかりを求めているようで、
本当はそうでもないのかもしれません。
長い時間をかけて残ってきたもの。
誰かが大切に受け継いできたもの。
そんなものに出会うと、
なぜか少し安心します。
私にとっての黒ラベル。
そして今、
若い世代が手に取る赤星。
どちらも同じサッポロビールです。
それでも、
時代によって見え方は変わります。
もしかすると、
新しいものとは、
まだ見ぬものではなく、
ずっとそこにあったものを、
新しい目で見つめ直すことなのかもしれませんね。
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