今回は「んじゃないですか」と「じゃないですか」について。
初級(しょきゅう)で習(なら)う「んです」、けっこう 厄介(やっかい)です。
「んです」は、必要ないときに使うと、感情的(かんじょうてき)に聞こえてしまうことがあります。
「んです」の基本的な意味は「興味(きょうみ)」や「強調(きょうちょう)」です。
「もっと知りたい」「もっと話したい」「わかってほしい」という気持ちが入ります。
a「あのとき、大変だったじゃないですか」
b「そのとき、大変だったんじゃないですか」
aとbの違(ちが)いは何でしょうか。
aは「私とあなた、あのとき、一緒(いっしょ)に~しましたね。それは大変でしたね!覚えています!」という意味。話している人と聞いている人が、いっしょに経験(けいけん)したことについて話しています。
bは「へえ、そうですか。そんなことがあったんですね!それは、きっと大変でしたね。私は想像(そうぞう)できます。」という意味。自分は経験(けいけん)していないけど、相手の話を聞いて、「たぶん大変だっただろう」と考えています。
自分の経験(けいけん)について他(ほか)の人に教えるとき、「~んです。」だけならOKです。
でも、「んじゃないですか」は、相手のことを想像(そうぞう)をして「~ですよね?違いますか?」という意味ですから、自分のことには使いません。
「あのとき」は何か昔のことを思い出しているとき、「そのとき」はすぐ前に話したことについて話すときに使います。だからaは「あのとき(共通の思い出:shared memory)+大変だったじゃないですか(そうですよね?覚えています)」になり、bは「そのとき(at that time)+大変だったんじゃないですか?(多分、あなたは大変だったと思います。違(ちが)いますか?」となるのですね。
■くらべてみましょう。
①
A「漢字って、難しいじゃないですか。」
B「あー、そうですよね。私もそう思います。」
Aさんは漢字を勉強しています。Bさんも、漢字を勉強しています。Aさんは「私は漢字は難しいと思う。そうですよね?」と共感(きょうかん)を求(もと)めています。
②
A「漢字って、難しいんじゃないですか?」
B「いいえ、そんなことないですよ。慣(な)れたら、おもしろいです。」
ここでは、Aさんは自分のことを話していません。Bさんについて話しています。「たぶん、Bさんは漢字が難しいと思っているだろう」と想像(そうぞう)して、「たぶん漢字は難しいと思うけど、ちがいますか?」と質問(しつもん)しています。
◆今日のまとめ
「~んじゃないですか」:相手のことについて想像(そうぞう)して話すとき
「~じゃないですか」:自分のことや相手といっしょにしたことについて確認するとき
小さい「ん」の音ひとつなのに、意味が変わるっておもしろいですね。
kaya
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