日本語・韓国語講師の Hayoung_Eiko です ^ ^
「先生、『物件(물건)』が、『물껀』に聞こえたんです。」
先日、生徒さんから、こんな質問をいただきました。
その言葉を聞いた瞬間、ソウルに留学した頃のことを思い出しました。
当時、一人暮らしをするために不動産屋さんへ通っていた私は、
「物件」を意味する 물건 という言葉を何度も耳にしていました。
でも、私の耳には、どうしても 물껀 と聞こえたのです。
「あれ? 물건 じゃないの?」
当時は、「聞き間違えたのかな。」と思うくらいで、
そのまま聞き流していました。
でも、実はこの小さな違和感には、ちゃんと理由があったのです。
辞書に載っている標準発音は 물건。
でも、不動産の話になると、물껀 と発音する人のほうが一般的です。
留学中に私が耳にしていたのも、まさにその読み方でした。
その話の前に、一つだけ。
私たちは普段、
「ハングルを勉強しています。」
と言うことがあります。
もちろん、日常では自然に通じる表現です。
でも、
正確に言うと、ハングル(한글)は文字の名前。
私たちが学んでいるのは、「韓国語(한국어)」という言葉です。
だから、ハングルが読めるようになっても、
それだけで韓国語をすべて知ったことにはなりません。
今日は、そんな韓国語のお話です。
まずは、こんな例があります。
감사하다
감사하다 には、「感謝する」と「監査する」という意味があります。
書き方は同じ。
発音も同じ。
でも、意味はまったく違います。
同じハングルでも、意味が変わることがあるのです。
次に「안다」
ここで一つだけ、少し文法にも関わる例をご紹介します。
※辞書に載っている基本の形を「辞書形」、
文章の中で形が変わったものを「活用形」といいます。
実は、안다 は二つあります。
一つは、알다(知る) という単語の活用形。
もう一つは、안다(抱く) という単語の辞書系です。
見た目は同じ。
でも、発音は違います。
안다(知る) → [안다]
안다(抱く) → [안따]
同じハングルでも、もとになる単語が違うからです。
そして、「신고」
こちらにも、二つの使い方があります。
一つは、신고하다(申告する・届け出る) の 신고。
もう一つは、신다(履く) が活用した 신고(履いて) です。
書き方は同じ。
でも、音は変わります。
신고(申告・届け出) → [신고]
신고(履いて) → [신꼬]
こうして見てみると、
同じハングルでも、
意味が変わることもある。
音が変わることもある。
そして、
辞書だけでは気付けない韓国語もあります。
あの日、不動産屋さんで耳にした 물껀。
当時は、
「どうしてだろう?」
と思っただけでした。
でも今振り返ると、
ああいう小さな違和感にも、
韓国語のおもしろさは隠れていたんだなと思います。
教科書で学ぶ韓国語。
実際に耳で出会う韓国語。
その両方がつながると、
韓国語は、もっとおもしろくなります。
だから、私は
韓国語の勉強をやめられないのです ^ ^
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