日本語・韓国語講師の Hayoung_Eikoです ^ ^
ここ数年、フィルムカメラがちょっと気になっています。
私の好きな韓国人俳優が
フィルムカメラにハマっていることを公言していたり、
身近な知り合いがカメラマンとして活動を始めたり。
若い世代を中心に人気が再燃していると聞き、
「今、またフィルムなんだなぁ」と思っていました。
そんな中、先日目に留まったのが、
「スマホ時代に『写ルンです』が再ブーム」
という記事。
「写ルンです」!!
懐かしい~~!!と思った方も
いらっしゃるのではないでしょうか ^ ^
1986年に富士フイルムから発売された
レンズ付きフィルム「写ルンです」も、今年で40周年。
「使い捨てカメラ」なんて言う方が、わかりやすいのかも。
デジタルカメラやスマートフォンの普及によって
一時は需要が大きく減ったものの、近年再び人気が高まり、
2025年度の販売実績は前年比約1.5倍になったそうです。
40周年を迎えた今年は、
防水タイプや黒白フィルムタイプも登場しています。
でも、スマホならいつでも何枚でも撮れて、
その場ですぐ確認できる時代。
どうして今、
27枚しか撮れない「写ルンです」なんだろう?
27枚しかなければ、何でもは撮らない。
「この景色、撮っておきたい」
「今の表情、残したい」
そんなふうにシャッターを切る前に少し考えるから、
一瞬一瞬をいつもより大切に見る。
撮った写真をすぐ確認できないのも、
どんなふうに出来上がるのか分からないのも、
今となってはかえって新鮮なのでしょう。
……と、ここまではなんとなく分かります。
でも記事を読みながら、
私が「面白いな」と思ったのは別のところでした。
「レトロ」「エモい」の、その先。
「写ルンです」って、
40年前から急に不便になったわけではないんですよね。
そもそも「写ルンです」は、
フィルムを入れる手間もなく、難しい操作も必要ない、
買ったらすぐに写真が撮れる手軽なカメラでした。
つまり、40年前はむしろ「便利」だった。
ところが今は、27枚しか撮れない。
すぐには見られないし、思った通りに写るとも限らない。
そんなところまで含めて「面白い」と感じられている。
同じカメラなのに、40年の間に
「便利」だったものが「不便」に見えるようになった。
よく考えたら、なんだか不思議です。
もちろん、
「写ルンです」が不便になったわけではありません。
変わったのは、私たちの暮らしのほう。
今はスマホという便利な選択肢があるからこそ、
あえてフィルムを選ぶこともできる。
昔なら解消したかった「不便」まで、
今は「楽しみ」として選べるようになった。
これって、便利になった今だからこそできる
ちょっと面白い楽しみ方なのかもしれません。
そう考えていたら、
ふと、手紙のことを思い出しました。
メッセージなら一瞬で届くのに、
あえて紙に書いて、ポストに入れる。
「もう届いたかな」「どんな返事が来るかな」と、
相手のことを思いながら少し待つ。
一度ポストに入れたら、
その先は相手に委ねる。
そしてフィルムも、カシャッ。
シャッターを切ったら、そこで一度おしまい。
「ちゃんと撮れたかな」
「どんなふうに写っているかな」
ファインダーから見えていた景色と、
出来上がった一枚は少し違うかもしれません。
予想していなかった光が入っていたり、
誰かが思いがけない表情をしていたり。
でも、それもまた一興。^^
全部を自分で決められないからこそ、
思いがけない一枚に出会えることもあります。
写真を撮った瞬間に「残したい」と思ったものと、
あとから「残っていてよかった」と思うものって、
案外、同じとは限らないのかもしれません。
そのときは「失敗した~!」と思った一枚が、
何年か経ったら妙に好きになっていたり。
逆に「これは絶対いい!」と思った写真を、
意外と見返していなかったりして(笑)。
撮った瞬間には、その写真の価値まで
まだ決まっていない。
写真って、そう考えると面白いですよね。
ここまで考えて、ふと思ったんです。
心に余裕があるから、
こういう不便を楽しめるのかな、と。
……いや、逆かも。
あえてすぐ見ない。少し待ってみる。
思い通りにならなかったら、「あれ?(笑)」と、それも楽しむ。
そんなことをしているうちに、
こっちの気持ちが少しゆったりしてくる。
なんだか、不便さのほうから
心の余裕を連れてきてくれるみたいです。
タイパやコスパが重視される今。
すぐ見られるのに、見ない。
すぐ答えが欲しいのに、ちょっと待つ。
そして、
「どんなふうに撮れたかな」
と、楽しみを少し先まで持っていく。
こういう時間の使い方も、
今となってはなかなか贅沢かもしれません。^^
そう考えていたら、
久しぶりに「写ルンです」をひとつ持って
出かけてみたくなりました。
何を撮ろうかな。
誰を撮ろうかな。
そして、カシャッ。
その一枚がどんな顔をして戻ってくるのか。
少し先に、楽しみがひとつ増えました ^ ^
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